売上収益: フォークリフトなど産業車両事業を持つ豊田自動織機以外は、各社とも日本での顧客の認証適合試験不正発覚による生産停止、中国を中心とした顧客の生産台数減少影響を受け前年同期比に対し減収。
アイシンは中国、欧州でのパワートレイン減少が減収要因となった。
フタバ産業は全地域セグメントで前年同期比減。
営業利益: デンソーと豊田自動織機を除いて顧客の減産影響等により減益となった。
デンソーは合理化努力効果が増益要因としている。
豊田自動織機は売上増加、為替影響から増益。
デンソー
売上収益
・概況:円安の進行があるが、日本顧客の稼働停止影響に伴う車両減産やアジアでの販売不振により前年同期比1.1%減収、3兆4,748億円。
・製品別セグメント:モビリティエレクトロニクスが前年同期比0.8%減の9,620億円、サーマルシステムが同1.0%減の8,504億円、パワートレインシステムは10.1.1%減の7,196億円、エレクトリフィケーションシステムは3.5%増の6,422億円などとなった。
・地域セグメント:日本は顧客稼働停止影響あり前年同期比1.5%減の2兆305億円、北米は円安進行で7.9%増の9,243億円、欧州は車両販売不振で1.9%減の3,657億円、アジアは車両販売減影響から3.7%減の9,379億円、その他は2.8%減の586億円となった。
・トヨタGr向け売上比率:53.9%。
営業利益
・概況:操業度低下による損失あるが、為替差益や合理化努力により前年同期比18.6%増益となる2,512億円となった。
・地域セグメント:日本は操業度差損があるが合理化努力により前年同期比36.8%増の1,166億円、北米は合理化努力大きく同157.1%増の365億円、欧州は操業度差損等により57.7%減の59億円、アジアも13.1%減の767億円、その他は6.1%増の122億円となった。
アイシン
売上収益
・概況:中国、欧州向けパワートレインユニットの販売台数の減少などにより前年同期比4.2%減となる2兆3,525億円。
・地域セグメント:日本は車両生産台数の減少影響から前年同期比5.1%減の1兆5,096億円、北米は車両生産台数増及び円安効果により同8.8%増の5,283億円、欧州はパワートレイン販売台数の減少から21.1%減の1,501億円、中国も10.0%減の2,903億円、アセアン・インドは円安影響のほか北米への輸出が増加し3.5%増の2,582億円となった。
・トヨタGr向け売上比率:68.0%
営業利益
・概況:売上減少やヒト・将来への投資などにより、前年同期比38.1%減の561億円となった。
・地域セグメント:日本は、前年同期比79.6%減の87億円、北米は売上増により前年同期15億円の損失から10億円の損失に改善、欧州は51.9%減の17億円、中国も同様に21.4%減の150億円、アセアン・インドは円安効果や売上増から10.5%増の286億円となった。
*アイシンは、三菱電機モビリティと次世代電動化事業関連製品の開発に関する業務提携契約を締結したと発表。
*アイシンは、2025年4月1日を予定として、アイシン化工を吸収合併すると発表。
豊田自動織機
売上収益
・概況:産業車両、カーエアコン用コンプレッサーの販売台数が減少したものの、 円安による業績押し上げ効果があり前年同期比9.7%増収となる2兆154億円となった。
・製品別セグメント:車両・エンジン・カーエアコン用コンプレッサーなどを含む自動車が前年同期比3.5%増の5,701億円、フォークリフトなど産業車両が同13.5%増の1兆3,798億円、繊維機械は15.3%減の372億円、その他は3.6%増の282億円となった。
・地域セグメント:日本は前年同期比3.4%増の2,463億円、北米は同5.4%増の3,767億円、欧州は4.7%増の2,129億円、アジアは0.7%減の930億円、その他が10.3%増の609億円とアジアを除いた地域で増収を確保した。
営業利益
・概況:人件費増、国内エンジン認証関連費で222億円の減益要因も、売上増加、為替変動による上昇分が上回り、前年同期比3.5%増となる1,263億円となった。
・製品別セグメント:自動車セグメントは前年同期比19%減となる264億円となった。産業車両は18.2%増の979億円、繊維機械は92.7%減の3億円となった。
*豊田自動織機は、政策保有株式として保有していたデンソーの全株式を2024年12月~2025年3月の間に売却すると発表した。
トヨタ紡織
売上収益
・概況:為替影響はあるものの、グローバルでの生産台数の減少により前年同期比1.6%減となる9,4816億円となった。
・地域セグメント:日本は生産台数減少影響などにより前年同期比2.0%減の4,530億円、北中南米は為替影響により2.7%増の2,408億円、中国は生産台数減少により8.3%減の1,126億円、アジアは新車投入生産台数増加、為替影響で4.0%増の1,400億円、欧州・アフリカは11.0%減の574億円となった。
営業利益
・概況:減産影響や諸経費の増加などにより前年同期比31.8%減の338億円となった。
・地域セグメント:日本は減産影響や諸経費増加により前年同期比72.1%減の95億円、北中南米は減産影響などで3億円の損失(前期は13億円の利益)、中国は減産影響12.4%減の98億円、アジアは3.2%増の182億円、欧州・アフリカは減産影響や車種構成変化により63.3%減の22億円となった。
ジェイテクト
売上収益
・概況:全地域で販売低調、特に日本・中国での客先減産影響により、前年同期比0.4%減収となる9,184億円となった。
・製品別セグメント:自動車事業は日本・中国で販売が大きく減少し前年同期比0.3%減の6,475億円、うちステアリングが0.8%減の4,345億円、駆動が0.7%増の2,129億円。産機・軸受は2.8%減の1,759億円、工作機械は3.9%増の949億円であった。
・地域セグメント:日本は前年同期比3.7%減の3,549億円、北米は6.3%増の2,391億円、欧州は1.9%増の1,078億円、中国は11.9%減の771億円、豪亜は3.3%増の1,203億円となった。
・トヨタGr向け売上比率:39.0%
事業利益
・概況:販売減に加えて、インフレに伴うコストアップが客先転嫁に対し先行していること等により、前年同期比18.7%減となる256億円となった。
・製品別セグメント:自動車は減収や北米での生産性悪化等の影響で前年同期比30.2%減益の122億円、産機・軸受は34.0%減の50億円、工作機械は北米・アジアでの販売増加で3.9%増の79億円となった。
豊田合成
売上収益
・概況:インド以外の全地域での顧客の生産台数減少等により、前年同期比 1.3%減となる5,159億円となった。
・地域セグメント:日本は顧客の生産台数減少により前年同期比3.2%減の2.091億円、米州は生産台数は減少したものの円安効果で4.8%増の2,007億円、欧州・アフリカは5.7%増の165億円、中国は生産台数減少影響により19.9%減の472億円、アジアはタイでの生産台数減により2.7%減の657億円、インドは生産台数増加などにより23.1%増の204億円となった。
・トヨタGr向け売上比率:67.1%
営業利益
・概況:合理化や為替影響はあるものの、減販影響や固定費増等により前年同期比14.3%減益となる288億円となった。
・地域セグメント:日本は減販影響や固定費の増加等により前年同期比39.9%減の49億円、米州は1.7%減の143億円、欧州・アフリカは合理化努力や市況回収などで259.4%増の14億円、中国は減産影響から92.0%減の1億円、アジアは11.9%減の58億円、インドは増販効果により30.6%増の18億円となった。
フタバ産業
売上収益
・概況:日本での得意先自動車生産台数減少等により売上高は3,493億円、前年同期比13.4%の減収。材料費変動、為替変動影響を除いた実質売上高は前年同期比179億円(△7.9%)の減収となった。
・地域セグメント:日本は前年同期比14.8%減となる1,587億円、北米は同2.4%減の1,064億円、欧州16.0%減の300億円、中国24.7%減の338億円、アジア18.5%減の256億円。
・トヨタGr売上比率82.5%
営業利益
・概況:売上高減少、労務費増などの要因影響で前年同期比42.3%減となる54億円となった。
・地域セグメント:日本は前年同期比62.3%減の23億円、北米は73.5.5%増の9億円、欧州34.2%増の5億円、中国22.9%減の7億円、アジア22.4%減の8億円。
東海理化
売上収益
・概況:連結売上高3,039億円、前年同期比1.1%減収。フォード向けは伸長したのに対して、トヨタ、SUBARU、その他OEM向け減少が影響した。
・製品別セグメント:スマートシステムが前年同期比8.7%増の446億円と増収となったが、主力のHMI製品が前年同期比1.6%減の1,178億円など他の製品はほぼ減収となった。
・地域セグメント:日本は客先生産台数減少などで前年同期比4.3%減の1,493億円、北米はフォード向け伸長もあり6.4%増826億円。アジアは生産台数減少影響により3.4%減946億円、その他10.9%増251億円。
・トヨタGr向け売上比率:66.0%。
営業利益
・概況:売上減少や固定費増による要因影響から前年同期比8.4%減の185億円となった。
・地域セグメント:日本は売上減影響大きく前年同期比85.2%減となる5億円利益、北米は原材料価格高騰分売価転嫁が進み59.3%増の40億円、アジア合理化努力あるも売上減分をカバーできず5.8%減の115億円、その他28%増4億円。