売上収益: 各社とも日本、中国を中心とした顧客の生産台数減少のマイナス影響はあるものの、円安によるプラス影響から、前年同期に対し増収傾向。
アイシンは欧州でのパワートレイン減少影響から前年とほぼ同レベル。
フタバ産業は顧客の生産台数減少影響を強く受けた。
営業利益: 顧客の減産影響により各社の損益状況に差が出た。
デンソーは日本、北米での合理化努力効果が大きく増益。
豊田自動織機はフォークリフト販売価格値上げ効果およびDC-DCコンバーター増加から増益となった。
豊田合成も合理化努力により増益であった。
デンソー
売上収益
・概況:日本顧客の稼働停止やアジアでの販売不振影響あるが、円安進行で前年同期比2.4%の増収となる1兆7,538億円となった。
・製品別セグメント:モビリティエレクトロニクスが前年同期比7.0%増の4,833億円、サーマルシステムが同3.0%増の4,343億円、パワートレインシステムは2.1%減の3,675億円、エレクトリフィケーションシステムが10.8%増の3,131億円などとなった。
・地域セグメント:日本は顧客稼働停止影響あるも円安進行で前年同期比0.4%増の9,846億円、北米は電動化・安全安心製品等の拡販で同17.7%増の5,001億円、欧州は0.7%増の1,998億円、アジアは車両販売減影響から0.6%減の4,614億円、その他は1.8%増の290億円となった。
・トヨタGr向け売上比率:52.9%。
営業利益
・概況:操業度低下による損失あるが、為替差益や合理化努力により前年同期比27.8%増益となる1,205億円となった。
・地域セグメント:日本は操業度差損があるが合理化努力により前年同期比81.6%増の451億円、北米は合理化努力大きく同270.2%増の233億円、欧州は操業度差損等により33.0%減の50億円、アジアも11.7%減の358億円、その他は19.5%増の59億円となった。
アイシン
売上収益
・概況:欧州向けパワートレインユニットの販売台数減少などのマイナス要因はあったが、円安効果などで前年同期比0.6%減とほほ同水準の1兆1,841億円となった。
・地域セグメント:日本は車両生産台数の減少影響から前年同期比1.7%減の7,451億円、北米は車両生産台数増及び円安効果により同18.3%増の2,852億円、欧州はパワートレイン販売台数の減少から20.2%減の812億円、中国は販売台数の減少などから8.7%減の1,390億円、アセアン・インドは円安影響のほか北米への輸出が増加し11.3%増の1,270億円となった。
・トヨタGr向け売上比率:68.1%
営業利益
・概況:人件費、設備投資などの増加による減益要因はあったが、円安効果や体質改善度努力により、前年同期比2.2%減と概ね前年と同水準の337億円となった。
・地域セグメント:日本は、売上減少のほか、将来投資増加により前年同期比17.0%減の98億円、北米は売上増や企業体質改善努力により30.5%増の26億円、欧州は売上減の影響から48.4%減の9億円、中国も同様に23.6%減の53億円、アセアン・インドは売上増の影響かから25.3%増の134億円となった。
豊田自動織機
売上収益
・概況:フォークリフト販売価格増および円安影響から前年同期比15.3%増収となる1兆257億円となった。
・製品別セグメント:車両・エンジン・カーエアコン用コンプレッサーなどを含む自動車が前年同期比6.0%増の2,839億円、フォークリフトなど産業車両が同20.6%増の7,104億円、繊維機械は17.5%減の173億円、その他は21.3%増の140億円となった。
・地域セグメント:日本は前年同期比8.6%増の2384億円、北米は同22.2%増の4,095億円、欧州は20.4%増の2,349億円、アジアは2.4%増の864億円、その他が2.7%増の563億円といずれの地域でも増収を確保した。
営業利益
・概況:人件費増、原材料費増などのマイナス要因も、売上増加、為替変動影響が上回り、前年同期比29.3%増となる678億円となった。
・製品別セグメント:自動車セグメントは前年同期比19%増となる151億円となった。自動車セグメントのうちエンジンは前年同期を5%下回ったが、車両、カーエアコン用コンプレッサー、電子機器は前年同期を上回った。特に電子機器はDC-DCコンバーターの増加により前年同期比20%増の535億円だった。産業車両は値上げ効果などで同42%増の507億円、繊維機械は93%減の1億円となった。
トヨタ紡織
売上収益
・概況:日本、中国での生産台数減少あるも、為替影響などにより前年同期比2.6%増となる4,880億円となった。
・地域セグメント:日本は生産台数減少影響などにより前年同期比2.1%減の2,242億円、北中南米は新車投入での生産台数増加や為替影響により同20.2%増の1,381億円、中国は生産台数減少により15.6%減の530億円、アジアは新車投入生産台数増加、為替影響で11.1%増の693億円、欧州・アフリカは7.8%減の309億円となった。
営業利益
・概況:減産影響や諸経費の増加により前年同期比24.7%減の166億円となった。
・地域セグメント:日本は減産影響や諸経費増加により前年同期比72.7%減の25億円、北中南米は増産効果、合理化などで14.8%増の21億円、中国は減産影響57.1%減の24億円、アジアは25.1%増の18億円、欧州・アフリカは合理化・為替変動によるプラス要因あるが、減産影響や車種構成変化により51.3%減の17億円となった。
ジェイテクト
売上収益
・概況:自動車向け中心に全地域で低調な販売も円安効果で前年同期比4.1%増収となる4,640億円となった。
・製品別セグメント:自動車事業は中国を除く全地域で販売が増加し前年同期比5.8%増の3,312億円、うちステアリングが2.9%増の2,212億円、駆動が12.1%増の1,099億円。産機・軸受は日本・アジアでの販売減により1.3%減の886億円、工作機械は北米中心に販売増で3.5%増の442億円であった。
・地域セグメント:日本は前年同期比0.1%減の1,727億円、北米は16.0%増の1,288億円、おうしゅうは3.0%増の576億円、中国は12.3%減の387億円、豪亜は7.3%増の565億円となった。
・トヨタGr向け売上比率:39.2%
事業利益
・概況:物量源影響およびインフレに伴うコストアップにより前年同期比38.7%減となる857億円となった。
・製品別セグメント:自動車は売価水準の低下や材料費高騰、労務費上昇等の影響で前年同期比35%減益の50億円、産機・軸受は減収、労務費高騰影響で63.3%減の11億円、工作機械は23.6%減の21億円となった。
豊田合成
売上収益
・概況:日本、中国での顧客生産減産影響はあったが、為替影響により前年同期比1.9%増収となる2,643億円となった。
・地域セグメント:日本は顧客の生産台数減少により前年同期比3.8%減の1.029億円、米州は生産台数増加や為替影響により同14.4%増の1,097億円、欧州・アフリカは3.8%増の88億円、中国は生産台数減少影響により21.4%減の238億円、アジアは1.9%増の317億円、インドは生産台数増加などにより42.9%増の103億円となった。
・トヨタGr向け売上比率:68.2%
営業利益
・概況:減産によるマイナス影響あるが、合理化努力、為替影響などにより前年同期比5.1%増益となる172億円となった。
・地域セグメント:日本は販売減少や固定費増加などで前年同期比22.9%減の30億円、増販効果や合理化努力、為替影響により同25.5%増の96億円、欧州・アフリカは合理化努力や一過性要因で前年同期3億円の損失から7億円の利益計上、中国は減産影響から89.7%減の1億円、アジアは9.0%減の24億円、インドは増販効果により114.2%増の8億円となった。
フタバ産業
売上収益
・概況:得意先の自動車生産台数減少等により売上高は1,864億円、前年同期比8.9%の減収。材料費変動、為替変動影響を除いた実質売上高は前年同期比67億円(5.8%)の減収となった。
・地域セグメント:日本は前年同期比15.1%減となる783億円、北米は同15.1%増の632億円、欧州20.1%減の168億円、中国22.7%減の167億円、アジア10.4%減の137億円。
営業利益
・概況:売上高減少影響もあり前年同期比23.6%減となる36億円となった。
・地域セグメント:日本は前年同期比70.1%減の8億円、北米は同351.5%増の14億円、欧州3.2%減の4億円、中国51.7.7%減の2億円、アジア17.6%増の5億円。
東海理化
売上収益
・概況:連結売上高1,519億円、前年同期比2.2%増収。円安為替影響のほか、トヨタ、フォード向け増収。
・製品別セグメント:主力のHMI製品が前年同期比3.9%増の597億円、スマートシステムが同11.2%増の220億円、シートベルト1.3%増208億円、シフトレバー4.4%増180億円など。
・地域セグメント:日本は客先生産台数減少などで前年同期比3.2%減の715億円、北米が17.8%増443億円。アジアは中国での生産台数減少影響大きく0.9%減463億円、その他14.9%増137億円。
・トヨタGr向け売上比率:68.5%。
営業利益
・概況:71億円、前年同期比18.9%減の減益。売価変動、固定費の増加、売上減少による減益要因が為替影響、原価改善を上回る・
・地域セグメント:日本は売上減や売価変動影響により3億円の減益(前年同期11億円の利益)、北米売価変動影響で前年同期比25%減の5億円、アジア合理化努力で2.9%増の57億円、その他12%増11億円。