トヨタ系列主要企業 決算状況 2025年3月期
トヨタ系列主要企業 決算状況 2025年3月期

トヨタ系列主要企業 決算状況 2025年3月期

売上収益: フォークリフトなど産業車両事業を持つ豊田自動織機は前期比6.6%増収、フタバ産業は客先自動車生産台数減少大きく11.1%減収。他の各社は自動車生産台数減少影響あるも円安影響から前期比ほぼ同レベル。

営業利益: 各社円安影響、原価改善努力、および前期品質関連費用を計上したものがなくなり増収となった。

デンソー

売上収益
・概況:アジアでの販売不振や日本顧客の稼働停止影響に伴う車両減産があるが、円安の進行により、前年比で0.2%増収となる7兆1,617億円となった。
・製品別セグメント:モビリティエレクトロニクスが前期比3.9%増の2兆173億円、サーマルシステムは0.1%減の1兆7,285億円、パワートレインシステムが5.3%減の1兆4,386億円、エレクトリフィケーションシステムが9.1%増の1兆3,544億円などとなった。
・地域セグメント:日本は顧客の稼働停止影響に伴う車両減産あるが、円安進行により前期比1.2%減の4兆2,164億円、北米が電動化及び、安心・安全製品等の拡販による構成良化により5.4%増の1兆8,632億円、欧州は車両販売不振で8.0%減の7,187億円、アジアも車両販売不振で2.3%減の1兆9,401億円、その他は3.3%増の1,190億円となった。
・トヨタGr向け売上比率:55.1%。


営業利益
・概況:操業度差損や部材費高騰の影響があるが、合理化努力や為替差益により、前年比36.4%増益となる5,189億円を計上した。
・地域セグメント:日本は合理化努力および前年度は品質費用引当金を計上した影響は今期はなく前期比158.9%増となる2,205億円、北米は79.8%増の1兆8,632億円、アジアは操業度差損があり8.1%減の1,695億円、その他は10.1%減の223億円となった。

アイシン

売上収益
・概況:パワートレインユニットの販売台数の減少などにより、前期比で0.3%減収となる4兆8,9610億円となった。
・製品別セグメント:パワートレイン関連が前期比1.6%減の2兆6,801億円、走行安全関連が2.6%増の1兆144億円、車体関連が0.1%減の9,378億円、CSS関連他が16%増の1,250億円、エナジーソリューション関連他が10.9%減の1,203億円となった。
・地域セグメント:日本はパワートレインユニット販売台数減により前期比1.8%減の3兆1,393億円、北米は円安影響や車両生産台数増により8.6%増の1兆869億円、欧州はパワートレインユニット販売減で21.3%減の2,959億円、中国は2.6%減の6,189億円、アセアン・インドは円安効果や北米輸出増加により6.0%減の5,301億円となった。
・トヨタGr向け売上比率:68.3%。


営業利益
・概況:売上減や将来投資あるも、円安効果や企業体質改善・構造改革の成果により、前期比41.5%増益となる2,029億円を計上した。
・地域セグメント:日本は円安効果や企業体質改善・構造改革青果により、品質関連費用を計上した前期に比べ17.7%増の736億円、北米は品質関連費用を計上負担解消およびHEVトランスミッションユニット生産増により前期251億円の損失から544億円の利益計上、欧州は43.3%減の43億円、中国は11.2%減の323億円、アセアン・インドは5.7%増の593億円となった。

豊田自動織機

売上収益
・概況:産業車両やコンプレッサーの販売台数が減少したものの、エンジンやハイブリッド車向け電子機器の販売増加、円安の影響もあり前期比6.6%増収となる4兆849億円となった。
・製品別セグメント:車両・エンジン・カーエアコン用コンプレッサーなどを含む自動車が前年同期比5.8%増の1兆1,602億円、フォークリフトなど産業車両が7.7%増の2兆6,863億円、繊維機械は14.3%減の799億円、その他は3.9%増の584億円となった。
・地域セグメント:日本は前期比8.7%増の9,983億円、北米は7.9%増の1兆5,729億円、欧州は2.1%増の8,912億円、アジアは5.1%増の3,822億円、その他が9.0%増の2,391億円といずれの地域でも増収を確保した。

営業利益
・概況:人件費、経費増も、売上増加、為替変動影響、国内エンジン認証関連費用の減少などにより、前期比10.6%増となる2,216億円となった。
・製品別セグメント:自動車セグメントは前期比147.2%増となる450億円となった。産業車両は0.7%増の1,667億円、繊維機械は68.8%減の25億円となった。

トヨタ紡織

売上収益
・概況:為替影響はあるものの、グローバルでの減産により前期比同レベルの1兆9,542億円となった。
・地域セグメント:日本は生産台数減あるも、車種構成変化により前期比1.8%増の9,392億円、北中南米は生産台数減により2.3%減の4,890億円、中国は1.1%減の2,335億円、アジアは4.5%増の2,862億円、欧州・アフリカは10.0%減の1,181億円となった。

営業利益
・概況:新製品効果や合理化はあるものの、減産影響や将来に向けた諸経費の増加などに加え、減損損失計上により前期比46.5%減の423億円となった。
・地域セグメント:日本は諸経費増や減損損失計上により前期比4.5%減の101億円、北中南米は減産影響および減損損失計上から前期6億円の利益計上から260億円の損失、中国は10.4%減の165億円、アジアは3.7%減の361億円、欧州・アフリカは54.2%減の64億円となった。

*減損損失:日本 ユニット部品事業が保有する固定資産30億円、北中南米 米国、カナダ、メキシコにある子会社保有の固定資産283億円。

ジェイテクト

売上収益
・概況:為替の影響はあるものの、販売が低調、特に欧州・中国において大幅に減収で前期比0.4%減となる1兆8,884億円となった。
・製品別セグメント:自動車部門のステアリングが前期比1.8%減となる8,957億円、駆動が1.1%増の4,373億円、自動車全体では0.8%減の1兆3,331億円、産機・軸受が1.6%減の3,522億円、工作機械が5.3%増の1,989億円となった。
・地域セグメント:日本が前期比0.5%増となる7,390億円、北米が4.0%増の4,853億円、欧州が10.2%減の2,151億円、中国が6.5%減の1,603億円、豪亜が2.2%増の2,468億円になった。
・トヨタGr向け売上比率:39.0%。


事業利益
・概況:販売減の影響に加え、北米での生産性に起因するロスコストや固定費増等により前期比10.9%減となる649億円となった。
・製品別セグメント:自動車は減収や北米での生産性悪化影響等で前期比と14.9%減となる383億円、産機・軸受が31.8%減の86億円、工作機械は18.1%増の174億円となった。

豊田合成

売上収益
・概況:顧客の生産台数減少などにより前期比1.1%減となる1兆597億円となった。
・地域セグメント:日本は顧客の生産台数減少などにより前期比0.8%減となる4,399億円、米州は為替影響で1.7%増の4,039億円、欧州・アフリカは顧客の生産台数減少等で5.2%減の327億円、中国は17.0%減の949億円、アジアは0.7%増の1,385億円、インドは20.2%増の432億円となった。

営業利益
・概況:減価改善や為替影響はあるものの、減販影響等により前期比11.6%減となる598億円となった。
・地域セグメント:日本は減販影響等により前期比28.2%減の114億円、米州は原価改善などで30.1%増の341億円、欧州・アフリカは3.1%減の26億円、中国は前期50億円の利益計上から72億円の営業損失、アジアは0.4%減の141億円、インドは増販効果や原価改善などで24.9%増の43億円となった。

フタバ産業

売上収益
・概況:得意先の自動車生産台数の減少などにより、売上高は前期比11.1%減となる7,071億円となった。
・製品セグメント:売上構成比率は、得意先から有償支給される触媒等の支給品込みで排気系/燃料系が49.6%、ボデー/内装部品が40.1%、足回り部品が5.7%、その他が4.7%。
支給品除きで排気系/燃料系が20.6%、ボデー/内装部品が55.9%、足回り部品が8.3%、その他が7.3%であった。
・地域セグメント:日本は前期比10.1%減となる3,290億円、北米は7.4%減の2,063億円、欧州は17.3%減の616億円、中国は15.3%減705億円、アジアは12.2%減の512億円と全地域セグメントで減収となった。
・トヨタGr向け売上比率:82.3%。

営業利益
・概況:減収による利益減および材料費・労務費・経費の増加により減収要因が、合理化改善や価格転嫁を上回り前期比21.0%減となる151億円となった。
・地域セグメント:日本が前期比39.7減となる59億円、北米が21.9%減の27億円、欧州が18.8%増の24億円、中国が2.3%増の22億円、アジアが31.1%増の18億円となった。

*特別損失計上
・中国・天津地区の生産拠点最適化費用を計上。

東海理化

売上収益
・概況:日本と中国を含むアジアでの生産減少により前年同期比0.9%減となる6,176億円となった。
・製品別セグメント:売上構成率39%を占めるHMI製品が前年同期比1.1%減となる2,388億円、スマートシステムは10.3%増の917億円、シートベルトは2.8%減の840億円、シフトレバーは1.4%減の713億円などとなった。
・地域セグメント:日本は客先生産台数減少により前期比1.8%減となる3,076億円、北米が為替影響で0.4%増の1,647億円、アジアは1.6%減の1,927億円、その他は0.4%減の493億円となった。
・トヨタ向け売上比率:66%、トヨタGr向け 74%。


営業利益
・概況:円安影響、原価改善に加え、前期計上した品質費用がなくなり、前期比23.0%増と過去最高益となる354億円を計上。
・地域セグメント:日本は前期より損失幅90億円縮小も7億円の営業損失計上、北米は16.4%減の80億円、アジアは5.4%減の239億円、その他は2.1%減の349億円となった。

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