自動車部品関連動向      2024.12.2
自動車部品関連動向      2024.12.2

自動車部品関連動向      2024.12.2

技術・製品

ローム ヴァレオと次世代パワエレで共同開発              2024.11.26

 ロームは、ヴァレオとトラクションインバータ向け次世代パワーモジュールの開発を目指し、共同開発を行うと発表した。第一弾として、ロームはSiCモールドモジュール「TRCDRIVE pack」をヴァレオの次世代パワートレインソリューション提供する。ロームは、2022年からヴァレオとの協力を開始していて、EVやPHEVのトラクションインバータ技術開発での交流を行ってきた。両社は、今後パワーエレクトロニクスの改良での冷却の最適化やメカトロニクス統合での放熱性改良を行い、性能の向上を図っていくとしている。

新事業

豊田合成 スマホでトラックの積載量産出効率化              2024.11.25

 豊田合成は、スマホの3Dセンシング機能(LiDAR)を活用したトラックの積載量を算出できるシステムを開発したと発表した。従来、担当者が目視で行っていたトラック積載量確認では、判断基準のばらつきや確認可能なトラック台数が限定されるなどの課題があった。豊田合成は、固定カメラとAIを活用した24時間体制の自動荷重算出システムを2023年に開発し、自社製品の輸送の6割を担う2つの物流拠点に導入して積載率の向上を図ってきた。新たに開発した荷量算出システムは、スマホで処理できるため使用場所の制限がなく、LiDARスキャナでの高精度算出も可能となる。豊田合成は、このモバイル方式システムを国内に分散する生産拠点からの直納ルートなどに適用し輸送効率の向上を図っていくとしている。

ブリヂストン ソフトロボテックスでウェルビーイング市場に参入              2024.11.27

 ブリヂストンは社内ベンチャーであるソフトロボテックスベンチャーズが、ゴム人工筋肉を活用したソフトロボテックス技術によりウェルビーイング市場に参入すると発表した。ブリヂストンはこれまでゴム人工筋肉を指に適用したソフトロボットハンド「TETOTE」を開発し、物流倉庫や自動車部品工場に試験導入して事業化の推進を行ってきた。2024年4月にはクリエータ集団Konelとの共同で柔らかいロボット「Morph」を開発し、同様のやわらかいロボット「umaru」の実証実験も行っている。ウェルビーイング市場参入の第一歩として2024年11月28日から12月20日まで、下北沢の複合施設「ミカン下北」でMorphを使用した「無目的室Morph inn Shimokitazawa」を開業しサービス提供する。ブリヂストンは、TETOTEでのBtoB事業、Morph innやumaruでのBtoC事業、及びコンサルティングサービスで、ソフトロボテックス事業を小規模事業化フェーズから本格事業に加速させるとしている。

M&A・出資

日本特殊陶業 東芝マテリアルの株式を取得       2024.11.25

 日本特殊陶業は、東芝より東芝マテリアルの全株式を取得し子会社化すると発表した。東芝マテリアルは、ファインセラミックス、蛍光材料応用製品、磁性材料部品、タングステン・モリブデンなどの部材の開発、製造、販売を行っていて、EV等向けのベアリングに使用される窒化ケイ素ボールやパワー半導体に使用される窒化ケイ素放熱基板について優位な技術を保有している。日本特殊陶業は、自社のセラミック技術との融合及びグローバルネットワークを通じてシナジーが実現できると判断し、東芝マテリアルの株式取得を決定したとしている。取得予定額は約1,500億円で、2025年5月30日を株式譲渡実行日と指定予定している。

ブリヂストン プレミアムタイヤ生産国内3工場に戦略投資              2024.11.25

 ブリヂストンは、プレミアム乗用車用高インチタイヤを生産する彦根工場、鳥栖工場、栃木工場の3工場に戦略投資を行い生産能力の増強を行うと発表した。需要の伸長が見込まれる20インチ以上の高インチタイヤの生産能力を中心に日産3,000本増強する。

スタンレー電気 三菱電機モビリティと合弁会社を設立              2024.11.25

 スタンレー電気は、三菱電機モビリティと次世代車両を対象としたランプシステムを構成する電子・制御部品事業に関する合弁会社を設立すると発表した。両社は2020年より車載用ランプシステム事業での業務提携を行ってきた。ADAS対応でのランプシステムの高度化が進展する中で、業務提携にとどまらず合弁会社設立を通じてさらなる高付加価値製品を提供することで、交通死亡事故ゼロを目指すことで基本合意に至った。合弁会社では、スタンレー電気が持つ車載用ランプの光学制御システム技術と、三菱電機モビリティが持つ先進制御システム技術のシナジーにより開発力を高める。合弁会社はスタンレー電気が主要株主となり、2025年度上期の稼働開始を予定する。

デンソー・富士電機 パワー半導体供給確保計画が経産省より認定          2024.11.29

 デンソーは、富士電機と共同で申請したSiCパワー半導体投資及び製造連携に関する「半導体の供給確保計画」が経済産業省より認可されたと発表した。2,116億円(経産省最大助成額705億円)をかけて、デンソーの大安製作所、幸田製作所、富士電機の松本工場でのSiCパワー半導体の生産能力強化に向け両社は連携する。両社は、国内の半導体の安定供給体制の構築に貢献し、国際的な競争力向上に寄与するとしている。

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