自動車部品関連動向      2024.11.4
自動車部品関連動向      2024.11.4

自動車部品関連動向      2024.11.4

技術・製品

デンソー 米国クアドリックのAI半導体で開発ライセンス契約を締結      2024.10.29

 デンソーは、米国クアドリックとAI演算処理に特化した半導体NPUに関する開発ライセンス契約を締結したと発表した。自動運転やコネクテッドなどクルマの知能化の進展に伴い、車載センサーからの膨大な情報や、車間・クラウド通信での情報を即座に処理する必要があり、車載SoC性能の重要度が増している。これまでもデンソーは、クアドリック社と半導体IPの開発を検討してきたが、今回デンソーのプロセッサとクアドリックのNPUを組み合わせ、車載用半導体IPの共同開発を進めることにした。

ジヤトコ CVT油の性能を回復する添加剤を開発              2024.10.31

 ジヤトコは、CVT潤滑油の性能を回復する添加剤を開発したと発表した。使用中のCVTやCVTタイプのHEVに使用されているCVT油に追加添加して使用することで、湿式クラッチの締結・開放時のショック改善や、湿式クラッチの耐久性がCVT油を交換した時と同等レベルまで回復する。また、CVT油全交換時と比較して廃油量を約90%低減できるとしている。

新事業

ジェイテクト Liイオンキャパシタが超モノづくり部品大賞 部品賞を受賞            2024.10.30

 ジェイテクトは、高耐熱リチウムイオンキャパシタ「Libuddy」が、日刊工業新聞社主催の2024超モノづくり部品大賞でモビリティ関連部品賞を受賞したと発表した。ジェイテクトの高耐熱リチウムイオンキャパシタ「Libuddy」は、動作温度範囲が-40~85℃と耐熱性に優れ、従来品を大幅に上回る出力密度と耐久寿命を実現し、電力補助、電源バックアップなどの用途で使用が可能だ。今回の受賞は、Libuddyを使用した電源製品が車両搭載性が向上し、耐久性能が高いことが評価されたとしている。

ユニバンス 新事業プロジェクト「Rebirth Drive」のサービスを開始  2024.11.30

 ユニバンスは、新規事業プロジェクト「Rebirth Drive」のサービスを開始し、ウェブサイトを開設したと発表した。Rebirth Driveは、古い車で入手が困難な部品を形にして、整備工場・旧車ユーザーに提供するサービスだ。第一弾として、ローバーミニ向けボークリングなどの商品の販売を開始した。ユニバンスは、今後対象車種や商品ラインアップを増やしていくとしている。

豊田合成 鹿の革とエアバック生地による巾着とクッションを発売          2024.10.31

 豊田合成は、エシカルブラントRe-Sとして、鹿の革(ジビエレザー)とエアバック生地を使用した巾着とクッションの発売を開始したと発表した。森林・農地への被害を起こす害獣として処分・廃棄されている鹿革と、同じくリサイクルが難しいエアバック生地を使用し、製作会社の協力を得て商品化した。巾着は10月28日から1か月間Makyakeで、クッションは9月よりRe-SのECサイトで販売を行っている。

M&A・出資

豊田自動織機 シーメンスロジスティクスの株式を取得              2024.10.31

 豊田自動織機は、子会社で物流ソリューションを展開するバンターランデ社(オランダ)が、シーメンスの子会社で空港手荷物ハンドリングを行うシーメンスロジスティクス社(ドイツ)および同関連会社の株式100%を3億ユーロで取得すると発表した。バンターランデ社は、空港手荷物ハンドリング事業を重点分野に位置づけていて、手荷物搬送・仕分け自動化システム導入実績を持つシーメンスロジスティクスを取得し、顧客基盤の拡大とともに、高付加価値サービスを提供していくとしている。

TBカワシマ アウンデの出資を受け入れ「アウンデ紡績」と商号を変更  2024.11.1

 トヨタ紡織は、連結子会社であったTBカワシマが、ドイツの自動車用シートなど内装材製造のアウンデより出資を受け入れ、商号を「アウンデ紡織」に変更したと発表した。TBカワシマは、2009年に自動車用ファブリック事業を目的として設立され、インドではアウンデ社と合弁事業を行うなど協業関係を築いてきた。トヨタ紡織は、TBカワシマがアウンデ社からの出資を受け入れ、協業を強化することでグローバルサプライヤーとして進化し、競争力を高めることができるとしている。出資後の株式保有割合は、アウンデ社が80%、トヨタ紡織が20%となった。

河西工業 日産自動車が筆頭株主へ       2024.11.1

 河西工業は、日産自動車が総額60億円の第三者割当増資分の株式を取得し、議決権所有割合の13.05%を所有することなり、筆頭株主となったと発表した。これまで筆頭株主であった長瀬産業の株式所有割合は12.10%となり第2位の株主となった。また、ジヤトコ出身の古川幸二氏が社長に就任した。河西工業は、日産自動車の販売台数減少などの影響で財務状況が悪化し、2023年3月期までの4期連続で欠損を計上している。2024年2月までに金融機関からの協調融資の返済繰り延べを繰り返し、5月には日産自動車から第三者割当増資分の60億円の出資を受けることに同意していた。

体制

フタバ産業 中国天津地区生産拠点を集約           2024.10.30

 フタバ産業は、中国天津地区の生産拠点を集約すると発表した。フタバ産業は、中国天津地区にボデー、足回り部品を生産する天津双協と、ボデー、足回り、排気系部品を生産する天津双叶の2生産拠点があるが、日系自動車の中国での販売台数減少の影響を背景に、2025年8月をめどに天津双協の生産を終了し、天津双叶に集約することを決定した。

アイシン 三菱電機モビリティと業務提携契約を締結              2024.10.31

 アイシンは、三菱電機モビリティと次世代電動化関連製品の開発に関する業務提携契約を締結したと発表した。契約に基づき、アイシンで先行開発を進める電動車向け電動駆動モジュールについて、両社で開発を開始し2020年代後半の市場投入を目指す。
 2024年5月24日にアイシンは、三菱電機および三菱電機モビリティと次世代電動化関連製品に関する合弁会社を設立する基本合意に至ったと発表していたが、業務提携契約を締結したことにより合弁会社を設立に関しては解消した。

アイシン アイシン化工を吸収合併           2024.10.31

 アイシンは、連結子会社であるアイシン化工を吸収合併すると発表した。自動車用化成品や摩擦材、樹脂部品の開発、製造、販売を手掛けるアイシン化工の事業は、アイシングループ内の各社と事業が重複する部分があり、各領域の強みを活かし、グループ全体での効率を上げるために、アイシンと一体化して事業領域を再編することにした。2025年4月1日の合併を予定する。

日立Astemo ソフトウェア・クラウドサービスで新会社を設立              2024.11.1

 日立Astemoは、SDV対応の拡充や新たなモビリティサービスの実現を目指して、ソフトウェア・クラウドサービス事業を行う新会社Astemo Cypremosを2024年11月1日に設立したと発表した。Cypremosは、Astemoが培ってきたハードウェア・ソフトウェアの知見やノウハウと、デジタル先端技術やデータ活用、AI技術の融合でエンジニアリング領域の変革を実現し、SDV時代をリードしていくとしている。

日本特殊陶業 オープンイノベーション拠点「STATION Ai」に入居      2024.11.1

 日本特殊陶業は、名古屋市内に開業したオープンイノベーション拠点「STATION Ai」にパートナー企業と共に入居し、11月から活動を開始すると発表した。Niterraグループは、内燃機関事業以外の事業の比率を2030年に20%から40%に向上させるという長期計画のもと、新規事業に取り組んでいて、STATION Aiへの入居で、新事業の実現を加速させるとしている。

ニュースウォッチ

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