自動車部品関連動向 2025/2/3
自動車部品関連動向 2025/2/3

自動車部品関連動向 2025/2/3

技術、製品

ブリヂストン 使用済みタイヤの熱分解実証プラントを建設         2025/1/30

 ブリヂストンは、タイヤの水平リサイクルの社会実装に向けて、岐阜県関市にある関工場敷地内に使用済みタイヤの熱分解パイロット実証プラントを建設すると発表した。
 ブリヂストンは、2022年から使用済みタイヤのケミカルリサイクル技術の取り組みを開始し、2022年2月にはENEOSと共同で提案した研究開発テーマとしてNEDOの実証事業に採択されている。2023年にはBridgestone Innovation Park(BIP)に実証機を導入し、使用済みタイヤの熱分解による分解油やカーボンブラックの回収技術開発を進めてきた。また、東海カーボンが2024年12月にNEDOに採択された「使用済みタイヤを含む高分子製品からのカーボン再利用技術の開発」の技術も活用される。
 パイロット実証プラントでは使用済みタイヤを年間約7,500トン処理する能力があり、2027年9月の稼働開始を予定する。

住友ゴム タイヤ用カーボンブラックの資源循環で三菱ケミカルと協業開始     2025/1/30

 住友コム工業は、三菱ケミカルと共同して、タイヤの主原料のひとつであるカーボンブラックの資源循環に関する取り組みを開始したと発表した。協業では、住友ゴムのタイヤ製造工程で発生するゴム片および使用済みタイヤの粉砕処理品を三菱ケミカルに供給し、三菱ケミカルは再生材料を原料の一部としてケミカルリサイクルを行うことで、タールからカーボンブラックを生産する。生産されたカーボンブラックは、再び住友ゴムのタイヤ原料として使用され、資源循環を行う。
 住友ゴムは、使用済みタイヤをリサイクル原材料として活用する取り組みを行っていて、資源循環型カーボンブラックを2025年から一部のレース用タイヤや乗用車向けタイヤに採用し、2026年以降は採用範囲の拡大を目指すとしている。

新事業

豊田合成 アシックスと端材レザーを活用したスニーカーを共同企画    2025/1/27

 豊田合成は、アシックスと共同で、ハンドル製造過程で発生する革の端材を活用したスニーカー「SKYHAND OG」を企画したと発表した。豊田合成は、リサイクルの難しいエアバック生地やハンドル本革端材をバック等に活用するエシカルブランド「Re-S」の企画、販売を推進していて、アシックスとは2023年1月にエアバック端材を活用したスニーカーを企画し販売している。今回、豊田合成のベトナム工場で発生する端材を素材として、アシックスのベトナム工場でスニーカーが製造され、アシックスのオンラインストアで発売される。

豊田合成 ペロブスカイト太陽電池搭載ウェアを大阪・関西万博で実証実験     2025/1/31

 豊田合成は、ペロブスカイト太陽電池を衣類に搭載し自己発電を可能にしたスマートウェアの実証実験を、2025年4月13日から大阪で開催される大阪・関西万博で出展企業と協業して実証実験を行うと発表した。豊田合成が出資しているスタートアップ エネコートテクノロジーズ製ペロブスカイト太陽電池を衣類に貼り付け、発電した電力で冷暖房や各種センサを活用した健康管理機能などを搭載できるスマートウェアの試作した。衣類にはセーレンが開発した技術を採用して、配線なしで衣類に装着した太陽電池から電気を給電している。豊田合成は太陽電池で発電した電力を蓄電する「パワー制御ユニット」を開発した。実証では耐久性などの特性を実証する。

体制

合志技研 ウエムラテックを吸収合併    2025/1/28

 合志技研は、完全子会社であるウエムラテックを吸収合併すると発表した。ウエムラテックは主に二輪車用塑型部品を製造していたが、二輪車市場の縮小が進む中、四輪車事業の販路拡大を進めているが人材確保が困難な状況が続いている。合志技研はグループの持続可能性を図るためにウエムラテックの経営統合が必要と判断した。
 合志技研は1974年、本田技研工業、八千代工業、三恵技研工業の合弁会社として設立、2023年に八千代工業がインドのマザーサングループに入ることになった際に、八千代工業が保有する株式をホンダに譲渡した。現在の合志技研の株式はホンダが95%、三恵技研が5%を保有する。2024年3月期の合志技研の売上高は713億円、ウエムラテックの売上高は62億円であった。

アイシン 4月1日にアイシン化工を吸収合併     2025/1/31

 アイシンは、連結子会社であるアイシン化工を2024年10月31日に公表した通り、2025年4月1日を効力発生日として合併する契約を締結したと発表した。アイシン化工は、自動車用化成品・摩擦材・樹脂部品などの事業を行ってきたが、グループ内各社と事業が重複する部分があり、アイシンと一体化して事業領域を再編する。
 アイシン化工の2024年3月期の売上高は529億円、14億円の当期利益を計上し、1,000名の従業員がいる。アイシンが49.32%、トヨタ自動車が20.00%の株式を保有している。

デイ・エステック インド・クリシュナグループとJVを設立         2025/1/31

 テイ・エステックは、インドで自動車用シートなどを製造・供給するKrishna(クリシュナ)と、開発・製造領域の合弁会社(JV)設立に向けた覚書を締結したと発表した。クリシュナグループは、インド自動車市場で高シェアを誇るマルチスズキにシートを供給している。テイ・エステックは、拡大するインド市場での事業拡大を目的にクリシュナと手を組み、インド国内自動車メーカー向けに製品開発などを行う。JV設立は2025年4月を予定する。

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