技術、製品
大同特殊鋼 ポリイミド樹脂プリント基板へのターゲット材を開発 2025/1/15
大同特殊鋼は、ポリイミド樹脂を使用した難密着基板に対して高い密着性を示し、エッチング性に優れたターゲット材を開発したと発表した。電子デバイス用基板は、自動運転やIoT、5Gなどの技術普及により大量データの処理が必要になり、電子デバイスの伝送ロス低減要求から低誘電基板であるポリイミド樹脂の適用が進んでいる。ポリイミド樹脂と銅配線は密着性が悪い。また、密着膜には従来チタン膜が使用されていたが、チタン膜は銅と同じエッチング液では配線が形成できず、2回のエッチング工程が必要となっていた。大同特殊鋼は、これらの課題を解決し、ポリイミド樹脂に対して高密着で、銅エッチング剤でエッチングが可能なターゲット材を開発した。半導体パッケージ基板やインターポーザ、5G・ミリ波用アンテナ基板への適用が期待されるとしている。
M&A、出資
豊田合成 3Dプリンターによる建設型枠製造スタートアップに出資 2025/1/17
豊田合成は、3Dプリンターによるプラスチック製のコンクリート建設型枠の製造・販売を手掛けるDigitalArchi(デジタルアーキ)に出資したと発表した。デジタルアーキは、職人が木で製作する型枠を3Dプリンターで製作することで、現場の作業負荷低減と効率化を進めている。豊田合成は、自社プラスチック製品のリサイクルを推進しているが、塗装やメッキなどが施されたものは現状リサイクルが難しく、デジタルアーキ社との連携を通じて型枠材料としての活用を検討していく。
体制
中央発條 インドに子会社設立 2025/1/9
中央発條は、インド・カルナータカ州バンガロールに100%出資の子会社を設立すると発表した。2025年3月に設立予定のChuhatsu India Private Limitedで、自動車用シャーシバネの製造販売を行う。中央発條はインド全方位戦略を展開していて、2024年9月には自動車用精密ばねを製造する合弁会社を設立した。また、2025年12月には自動車用コントロールケーブルを生産する合弁会社を設立する予定にしている。
ジヤトコ イギリスに生産子会社を設立 2025/1/16
ジヤトコは、イギリス・サンダーランド市に生産会社「ジヤトコ英国会社」を設立すると発表した。日産向けEVパワートレイン3-in-1を生産し、英国日産自動車に供給を予定している。ジヤトコは自動車の電動化に伴い電動パワートレインX-in-1を日産自動車と共同で開発していて、日本では2025年度に生産体制が整う。英国で生産する3-in-1は、モータ/インバータ/減速機をモジュール一体化したEV用パワートレインだ。2026年り稼働し、年間生産台数34万台を予定する。
アイシン 蒲郡工場を閉鎖へ 2025/1/17
アイシンは、デフケースやオイルポンプなどAT用部品を製造している愛知県蒲郡市にある蒲郡工場を2027年3月に閉鎖すると発表した。自動車のBEV化に伴いトランスミッション生産が減少するのに対応する。蒲郡工場には現在約250名の従業員がいるが、他の拠点への配置転換を進めるとしている。
横浜ゴム チェコ・プラハ工場を閉鎖 2025/1/17
横浜ゴムは、農業用機械向けタイヤなどオフハイウェイタイヤ(OHT)を生産するチェコにあるプラハ工場を2025年6月末までに閉鎖すると発表した。生産している製品はグループの他の工場に移管する。プラハ工場は90年以上前に操業を開始、主にバイアスタイヤを製造している。生産設備の老朽化と旧式の生産方式に依存していて、生産性と効率性に課題があった。横浜ゴムグループは、農業用機械向けタイヤでは世界トップで、OHT市場を成長市場と位置づけ投資を行っている。
ニュースウォッチ
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