自動車部品関連動向      2024.9.16
自動車部品関連動向      2024.9.16

自動車部品関連動向      2024.9.16

技術・製品

愛知製鋼 磁気イメージング装置を展示会に出展             2024.9.9

 愛知製鋼は、9月18日から20日に開催される「センサエキスポジャパン2024」に高感度磁気センサ「MIセンサ」を使用した磁気イメージング装置を出展すると発表した。愛知製鋼が開発したMIセンサは、電波が受信しにくい環境や悪天候下でも高感度で応答が可能となる特徴を持つ。これまで、自動運転での磁気マーカや製造工程での磁性異物検知などでの適用実証を行ってきた。

武蔵精密 無人搬送台車を展示会に出展             2024.9.9

 武蔵精密工業は、ソニーセミコンダクタソリューションズ、ロジスティードソリューションズと共同して、搬送の効率性を高めるピッキング仕様S-CART(無人搬送台車)を新たに開発したと発表した。2024年9月10日から13日に開催された「国際物流総合展」に出展した。

日本特殊陶業 サマリウム磁石を高密度化           2024.9.10

 日本特殊陶業は、産総研と共同でサマリウム・鉄・窒素(Sm2Fe17N3)系焼結磁石(サマリウム磁石)の高密度化技術を開発したと発表した。焼結助剤として周期表第二族(Mg、Caなど)を含有する合金を開発し、磁化低下を最小限に抑えながらサマリウム磁石を高密度することに成功した。高効率モータに使用されているネオジム磁石は耐熱性が要求されるため、DyやTbなどの重希土類元素の添加が必要であったが、サマリウム磁石は耐熱性に優れ、重希土類元素を必要としない磁石として期待されている。開発した焼結助剤と磁石合成プロセスの開発により、ポストネオジム磁石への展開が期待されるとしている。

ジェイテクト ドローンの姿勢制御システムの開発に着手 2024.9.12

 ジェイテクトは、ドローンの姿勢や速度を制御するフライトコントローラーシステムの開発に着手したと発表した。ジェイテクトはこれまで自動車の電動パワーステアリングの開発で培ったモータ制御や安全設計技術を保有している。これらの技術ノウハウを活かして、高い応答性や姿勢制御の安定性・信頼性の高いドローン用フライトコントローラーを、ジェイテクトが出資しているドローン関連スタートアップのプロドローンと共同で開発する。また、ジェイテクトはリチウムイオンキャパシタLibubbyをドローンメーカーに提案していて、Libubbyとフライトコントローラーの相乗効果での提案も行っていく。

豊田合成 ウェザストリップによる音の体感システムを開発              2024.9.13

 豊田合成は、シーリング部品であるウェザストリップなどの組み合わせに応じた社内の音の変化を体感できるシステムを開発したと発表した。BEVやFCVでは、エンジン音がないため静粛性が増す一方、走行中の風切り音やロードノイズが強調されやすくなり遮音性能の向上が求められる。開発したシステムは、これまで豊田合成が培った音の実測評価技術とAIを組み合わせて予測精度を高めた。新型車に搭載する部品形状を決める設計構想段階で、シーリング部品を搭載した際の走行中の音の聞こえ方を体感することができ、最適な部品の組み合わせによる静かな車内空間づくりに貢献できるとしている。

新事業

ジヤトコ 電動アシスト自転車のプロトタイプモデルを公開              2024.9.11

 ジヤトコは、自転車メーカーホダカと共同で開発したジヤトコ製ドライブユニットを搭載した電動アシスト自転車のプロトタイプモデルを公開した。ジヤトコはホダカと、電動アシスト自転車の量産ビジネスに向けた覚書を締結していて、今後共同で認証取得を目指し、2025年をめどに市場に投入する予定としている。

ジヤトコ 端材によるアウトドア用エコナイフを発売         2024.9.13

 ジヤトコは、CVT製造時に出る端材を活用したアウトドア用エコナイフ「ARUNEMO」の販売を開始すると発表した。富士周辺の2社と共同し、ジヤトコがCVT端材により刃の加工、熱処理、研磨を行い、富士木材が柄、富士市のWEASELER Leather Worksがカバーを担当した。ナイフ単体の価格は税抜き21,000円で、9月28日よりオンラインで販売する。ジヤトコは様々な領域への新事業展開を推進していて、エコナイフは新事業領域として自動車事業以外への初めての展開商品となる。

武蔵精密 レーザ乾燥試作機によるサービスを開始         2024.9.13

 武蔵精密工業は、グループ会社でレーザによる微細高速加工を手掛けるワイヤード(新潟県三条市)が、ロールtoロールの塗工に用いられるレーザ乾燥試作機「WiDRY(ワイドライ)」のサービスを開始したと発表した。レーザ乾燥は、温風乾燥に比べエネルギー効率が高く、乾燥プロセスの電力消費量の削減が期待されている。塗工・乾燥プロセスは塗料、基材などお客様の材料毎に条件やプロセスが異なるため、ワイヤード社では、塗工・乾燥の社内装置と複数のレーザヘッドを搭載可能なレーザ乾燥試作機を設置し、要望に合わせた試作対応が可能な体制を整えたとしている。

M&A・出資

デンソー グループ会社ニッパの株式を譲渡       2024.9.12

 デンソーは、グループ会社で静岡県磐田市に本社のあるニッパの全株式を、日本みらいキャピタル運営のファンドが出資する特別目的会社ニッパホールディングスに承継すると発表した。ニッパは、1936年日本パッキン製作所として設立し、差厚プレス、高難度精密プレスや多層インサート成形加工技術を保有し、ラジエータキャップなどの製造事業を行ってきた。デンソーは、電動化により事業環境が変化する中、ニッパの事業として既存の車載事業のほか非車載領域への事業展開が必要であり、日本みらいキャピタルの下で支援を受けるのが良いと判断した。ニッパの2024年1月時点での人員は275名、デンソーが36.37%の株式を保有している。

NSK ちとせグループとバイオマス循環事業で提携        2024.9.12

 日本精工は、バイオ関連企業ちとせグループのちとせ研究所とバイオマス循環関連事業での業務提携契約を締結し、CHITOSE BIO EVOLUTION PTEに5億円を出資したと発表した。NSKは2021年よりちとせグループとバイオマス循環関連で事業開発を行い、今春両社で開発した堆肥製造プラントを発売した。NSKは、ちとせグループとの関係を強化し、循環型社会の実現に貢献していくとしている。

体制

デンソー 善明製作所に新工場を建設    2024.9.9

 デンソーは、愛知県西尾市にある善明製作所の敷地を拡張し、新工場を建設すると発表した。新工場では、主にSDVや電動車向けの大規模統合ECUの生産を行う。次世代工場として、部品やユニットを標準化し設備の組み換えをフレキシブルに対応することや、センサーなどによる常時監視で設備停止の予兆を検知、遠隔での状況判断により設備停止対応や自働化・無人化による24時間稼働を目指す。2025年上期に着工し、2027年1月に竣工、2028年度上期の稼働を予定する。

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