自動車部品関連動向      2024.6.3
自動車部品関連動向      2024.6.3

自動車部品関連動向      2024.6.3

技術・製品

曙ブレーキ ミニバン向けディスクブレーキパッドを新発売              2024.5.27

 曙ブレーキ工業は、ミニバン向けディスクブレーキパッド「Akebono Premium Comfort(APC)」を5月より発売を開始したと発表した。従来スタンダード製品に対しブレーキの効き具合を約30%向上し、泣き耐性や低ダスト性も向上させた。アルファード・ヴェルファイア向けの製品から販売を開始し、順次対応車種を拡大していく。

旭化成 EV向け高電圧アプリケーション対応eFuseを開発              2024.5.28

 旭化成は、グループ会社である旭化成エレクトロニクスが、欧州のエレクトロニクス・ソフトウェアベースシステムの研究機関であるSilicon Austria Labs GmbH(SAL)と共同で、SiCパワーデバイスを利用した高電圧アプリケーション向け電子ヒューズ(eFuse)の技術検証に成功したと発表した。EVなど電動化技術では高電圧による高効率を希求するためSiCやGaNパワーデバイスへの切り替えが進んでいて、これらのパワーデバイスでの過電流保護のためには、従来より高速にシステムをシャットダウンさせる必要がある。旭化成エレクトロニクスはSALと共同で、100nsの高速応答時間センサーデバイスに対してもeFuseを用いることで過電流を検知し、システムシャットダウンができることを確認した。

豊田自動織機 貴金属フリー水素製造装置用電極を開発              2024.5.30

 豊田自動織機は、白金やルテニウムなどの貴金属やコバルトを使用しないアルカリ水電解式水素製造装置向けの電極を開発したと発表した。バイポーラ型ニッケル水素電池開発の技術を応用し、ニッケルを主成分とする材料で構成された電極で、貴金属を使用した電極と同等の電解効率84%達成すると同時に、14年相当の起動停止耐久試験及び連続耐久1000時間でも電極の劣化はなく、電解効率を維持した。今後2028年頃の市場投入を目指し、水素製造装置への実装試作などで開発を推進するとしている。

新事業

トヨタ紡織 成田空港で仮眠誘導スウィングチェアを実証実験              2024.5.31

 トヨタ紡織は、仮眠に誘導するスウィングチェアを搭載した「QUALIA POD」を開発したと発表した。6月3日から6月28日まで成田国際空港内のNARITA PREMIER LOUNGEに設置し、実証実験を行う。QUALIA PODは、トヨタ紡織がMaaS用として開発を進めてきたシートをモビリティ以外の場に展開した。シートがゆりかごのように揺れ、短時間で仮眠に誘導するシステムやパーソナル音響、リラックスできる香りを出すことができる。

M&A・出資・資本関係

アイシン エクセディとの資本関係解消へ             2024.5.27

 アイシンは、持分法適用関連会社エクセディの保有株式を売却し、資本関係を解消すると発表した。アイシングループは2001年にエクセディと業務提携を締結し資本参加を行ってきたが、BEV、安心快適、ブレーキといった成長分野に資源を集中するのに伴い、トランスミッション関係部品を製造販売するエクセディとの資本関係を解消する。アイシンはグループが保有するエクセディの普通株式全部を売却する。

TPR 車載コンテンツプラットフォームスタートアップBashowに出資  2024.5.31

 TPRは、車載デジタルコンテンツの提供タイミングを適切に判断するシステム開発を行っているスタートアップBashowに出資したと発表した。TPRは2023年3月に、車窓XR事業開発を進めるDUAL MOVE社に出資していて、2社のシナジーが見込めることや、車載インフォテイメント及び非モビリティ分野での生成AI活用事業への展開可能性があるとみて、Bashowへの出資を行った。Bashowは2024年4月にコンサルティング会社出身の程塚正史氏と薬師寺悠木氏が設立したスタートアップ。TPRから6,000万円の資金調達を受けた。

体制

サンデン フランスで電動コンプレッサー生産ラインを立ち上げ              2024.5.23

 サンデンは、フランスのグループ会社Sanden Manufacturing Europe S.A.S.(SME)が、次世代電動コンプレッサーの生産ラインを新設すると発表した。現在、サンデンは欧州エリアで年間40万台の電動コンプレッサーの生産能力を保有しているが、2025年秋までに115万台まで生産能力を増強する。サンデンは欧州以外に日本、中国、北米で電動コンプレッサーの生産体制を構築している。

住友ゴム 山梨県とグリーン水素で基本合意書を締結              2024.5.27

 住友ゴム工業は、山梨県と、山梨県が取り組んでいるやまなしモデルP2Gシステムによるグリーン水素を利用し、タイヤ製造等水素エネルギー社会の構築に連携して取り組むと発表した。やまなしモデルP2Gシステムを住友ゴムの福島県白河市にある白河工場に導入し、グリーン水素を活用することで脱炭素化を実現する「脱炭素グランドマスター工場」の実証を行うとしている。

アイシン シャワートイレ事業をLIXILに承継       2024.5.27

 アイシンは、シャワートイレ事業を会社分割によりLIXILに承継すると発表した。2024年9月1日が効力発生日となる。2024年3月期のアイシンのシャワートイレ事業の売上高は156億円であった。アイシンは電動化など将来領域への資源を集中させ、成長を図るとしている。

アイシン 安城工場を移転           2024.5.30

 アイシンは、2024年5月30日、操業60年となる安城工場を愛知県安城市榎前町の榎前地区工業団地に移転開設し、竣工式を行ったと発表した。新安城工場ではGHPやエネファームなどのエネルギー関連機器の製造を行う。

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