研究
住友ゴム 東北大学らと原子・分子運動を測定する放射光技術を開発 2024.6.18
住友ゴムは、東北大学、理化学研究所、高輝度光科学研究センターらと共同で、１ナノ秒を含む幅広い時間領域で原子・分子・ナノ構造の運動を測定する事ができる放射光技術を開発したと発表した。大型放射光研究施設Ｓｐｒｉｎｇ８を活用し、２次元Ｘ線カメラＣＩＴＩＵＳを組み合わせることで、従来の１０ｎ秒から１０００ｎ秒時間領域から、タイヤの耐摩耗性能向上に必要な０．１ｎ秒から１００ｎ秒の運動を測定することが可能になり、さらに空間的な大きさも同時測定可能となった。住友ゴムは開発した放射光技術を高強度、耐摩擦性に優れたタイヤ開発に応用していくとしている。
技術・製品
デンソー ＢＥＶ活用エネルギーマネジメントシステムの実証を開始 2024.6.17
デンソーは、デンソー本社内にＢＥＶを活用したエネルギーマネジメントシステムを導入し実証を開始したと発表した。本社内に設置した太陽光発電、充電器、Ｖ２Ｈ充放電器、ＢＥＶ約２０台、電気自動車用蓄電池を複数台連結させた定置用蓄電システム、及びオフサイト太陽光発電で構成されたＶ２Ｘシステムを導入した。太陽光で発電した電力をデンソー本社内に供給し、昼間発生する余剰電力をＢＥＶ及び定置用蓄電池に貯蔵し、夜間本館への放電を行う。デンソーは今後もＶ２Ｈを含むカーボンニュートラル実現に向けたソリューションを提供していくとしている。
ジェイテクト ＣＮＣ円筒研削盤に小物量産向けタイプを追加 2024.6.17
ジェイテクトは、ＣＮＣ小型円筒研削盤Ｇ１シリーズに、小物量産加工に最適なＴｙｐｅ Ｂｔを追加し、販売を開始したと発表した。従来のｅ３００Ｇｉを一新しＧ１シリーズＴｙｐｅ ＢａｓｉｃにＢｔを加え、ラインナップを強化した。Ｂｔの主な特長は、工作物の長さに合わせ最大６０ｍｍの長さで心間を自動調整することで定寸装置の位置を一定にすることができること、また、工作物を両側センタの押し付け力で駆動させる両センタ駆動を採用し、駆動金具なしで外径の全段研削が可能になる。いずれも、工作物の段取り替えの手間を改善する。
ＮＯＫ 展示会に携帯用浄水器など出展 2024.6.21
ＮＯＫは、６月２６日から２８日まで東京ピックサイトで開催される「自治体・公共Ｗｅｅｋ２０２４」に出展すると発表した。初展示となるものは、携帯用浄水器とリサイクルラバーマットだ。
携帯用浄水器は、特殊中空糸膜と抗菌活性炭を組み合わせ、逆洗アダプターで洗浄することで繰り返し使用が可能なペットボトル取り付け型浄水器で、長さ８０ｍｍ、重さ３０ｇ以下とコンパクトなため自治体が配布・備蓄する防災用品として活用ができる。リサイクルラバーマットは、ＮＯＫがゴム製品を作る際に発生するバリを再利用して成形した再生ゴムマット。フッ素ゴムによるマットは２００℃の耐熱性を持ち、耐油、耐水、耐薬品性に優れるため、ラバーマットの使用用途探索のため展示を行うとしている。
新事業
武蔵精密 インドで２輪ＥＶ向けｅ－Ａｘｌｅの量産を開始 2024.6.20
武蔵精密は、インドの子会社ＭＡＰ－ＩＮで、２輪ＥＶ向けｅ－Ａｘｌｅの量産を開始し、式典を開催したと発表した。式典には、インドでの２輪ＥＶ向けｅ－Ａｘｌｅ製造販売ＪＶ Ｍｕｓａｓｈｉ Ｄｅｌｔａ ｅ－Ａｘｌｅ Ｉｎｄｉａの協業先であるＤｅｌｔａ Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃｓ社及び豊田通商の関係者も出席した。ｅ－Ａｘｌｅは、出資協業先のインドスタートアップＢＮＣ社が販売する２輪ＥＶ“Ｐｅｒｆｅｔｔｏ”や、Ｅｍｏｂｉ社の２輪ＥＶに搭載される予定。２０２４年度の生産目標は年間１万台で、２０３０年度には年間１００万台の生産・販売を目標としている。
Ｍ＆Ａ・出資
豊田合成 小型人工衛星開発スタートアップに出資 2024.6.20
豊田合成は、小型人工衛星の開発・運営及び衛星から得られたデータ解析ソリューションを提供するスタートアップＳｙｎｓｐｅｃｔｉｖｅに出資したと発表した。Ｓｙｎｓｐｅｃｔｉｖｅは地表に照射したマイクロ波の反射波を観測するセンサー（ＳＡＲ）を搭載した衛星を開発している。ＳＡＲ衛星はマイクロ波を利用するため悪天候や夜間でも地表でデータを取得可能で、災害対応や地球環境維持への適用が期待されている。豊田合成は、今後成長が見込める事業領域への開拓のひとつとして、情報収集のために出資したとしている。
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