技術・製品
豊田合成 高出力除菌用光源深紫外線LEDを開発 2024.4.22
豊田合成は、除菌用に使用される深紫外線UV-C LEDで、世界最高出力となる1チップあたり200mW級の光出力を実現したと発表した。除菌用光源としては水銀ランプが使用されているが、有毒物質である水銀を使用していることや寿命の点などで課題があった。UV-C LEDは環境負荷が低いためコロナ禍での除菌機器向けに利用が広がったが、出力に課題があった。豊田合成は今回のUV-C LEDの開発で取り出せる光量を従来比約4倍に拡大し、除菌能力が約3倍に向上したとしている。
ニデック 回生システム対応電動アシスト自転車用モータを開発 2024.4.22
ニデックは、回生システム対応電動アシスト自転車用モータが太陽誘電社の回生電動アシストシステム「FEREMO」に採用されたと発表した。従来のアシストシステムは電力を使用してモータを駆動させるだけであったが、回生システム対応電動アシスト自転車用モータは減速時に発電機として作動し回生を行う。ニデックは回生電力を従来比30%向上させることで、FEREMOは充電後最大1,000kmの走行を可能にしている。
ジェイテクト セラミックス脱脂乾燥処理装置を展示会に出展 2024.4.22
ジェイテクトは、グループ会社ジェイテクトサーモシステムが、2024年5月8日~10日にインテックス大阪にて開催される高機能セラミックス展に出展し、過熱水蒸気対応熱処理装置「AllFitシリーズ」を展示すると発表した。従来、セラミックスの脱脂工程ではエア処理による熱処理が行われてきたが、処理時間が長く生産性向上に課題があった。ジェイテクトサーモシステムでは、加熱水蒸気を活用し処理時間を70%削減することに成功した。展示会ではこのほか各種バッチ炉や連続炉を展示する。
フタバ産業 トヨタ新型ランドクルーザー250に車体構造材が採用される 2024.4.24
フタバ産業は、トヨタの新型ランドクルーザー250に、フタバ産業が生産するルーフサイドインナ サブアッセンブリやフロントピラー アッパアウタが採用されたと発表した。ルーフサイドインナ サブアッセンブリは従来自動車メーカーが実施していた中規模組立部品をフタバ産業が生産することになった。また、フロントピラー アッパアウタでは1470MPa冷間超ハイテン材が採用されている。
アドヴィックス 台湾BEVにブレーキ製品が採用される 2024.4.25
アドヴィックスは、台湾の裕隆汽車(ユーロン)の高級車ブランドLUXGEN(ラクスジェン)が販売するBEV「n7」に回生ブレーキシステム、キャリパー一体式電動パーキングブレーキ 、前輪ディスクブレーキキャリパ、ブレーキパッドが採用されたと発表した。n7は、鴻海精密工業とユーロンによる合弁会社フォックストロンが初めて設計したモデルとなる。
武蔵精密 やまびこ社の溶接機にハイブリッドスーパーキャパシタが採用される 2024.4.25
武蔵精密工業は、グループ会社武蔵エナジーソリューションズのハイブリッドスーパーキャパシタ(HSC)が、やまびこ社のハイブリッド溶接機「HDW310M-I」に採用されたと発表した。やまびこ社のハイブリッド溶接機はHSCを採用することで、従来のディーゼルエンジン溶接機と比較してCO2排出量と燃料消費量を約60%削減したとしている。
新事業
日本ガイシ ドイツのグリーン水素製造PJ向けにNAS電池を受注 2024.4.23
日本ガイシは、BASFの子会社BSESを通じ、ドイツの水素事業会社HH2Eが手掛けるグリーン水素製造プロジェクト向けに電力貯蔵用NAS電池を受注したと発表した。受注したNAS電池は最大出力18MW、容量104.4MWhで、コンテナ型電池72台で構成される。
エクセディ 新事業展開を加速 2024.4.26
エクセディは、4月5日に新規事業創出の加速を目指し、本社ビル3階にイノベーション創出拠点「i-Square」を開設したと発表した。4月26日には、オーダーメイドで家具の寸法をデザインし、必要なカット済み木材をホームセンターで受け取れるプラットフォーム「DIY Designer」の提供を開始した。また、物流・製造現場で使用されるパレットトラックに装着できる電動アシストユニットを開発し、をくだ屋技研から販売すると発表した。
M&A・出資
エクセディ 英国サイエッタの資産、知財を取得 2024.4.26
エクセディは、英国の電動パワートレインを設計、開発、製造販売しているサイエッタグループの資産および知的財産等を取得したと発表した。サイエッタは、2008年アジリティレーシングとして電動バイクメーカーを目指して設立されたが、2015年に社名をサイエッタに変更後、電動モータ、電動駆動システム開発に業務転換した。2024年2月には開発案件の契約が締結できず余剰生産ラインの売却が報じられ、3月4日には管財人が入り再建型倒産手続きを開始していた。サイエッタは、アキシャル型モータやラジアル型モータを含む電動モータおよびeAxleの製品群を保有している。エクセディは、アキシャル型モータやインホイールモータの開発を行っていて、サイエッタの資産および知財を取得することでシナジーが期待できるとしている。
エクセディ イームズロボティクスの株式を取得 2024.4.26
エクセディは、菊池製作所が83.6%保有するイームズロボティクス(EAMS)の株式の一部を取得すると発表した。EAMSは産業用ドローンを中心とした自律機器の開発製造販売を行っている。EAMSは、自立制御ソフトウェアArduPilotを保有していて、ドローンへの適用で電力施設やプラント、構造物の点検や物流へのソリューションを提供している。エクセディはドローン(UAV)向けモータやプロペラなど推進力システムの開発を行っていて、EAMSの開発技術やネットワークを活用し、事業成長を加速させるとしている。
武蔵精密 ワイヤード社の株式を取得 2024.4.26
武蔵精密工業株は、レーザーによる微細高速加工を手掛ける新潟県三条市に本社があるワイヤード社と資本提携契約を締結し、同社の株式の過半数を取得したと発表した。ワイヤード社は、2014年に設立した光学技術によるスタートアップ。従来の光学システムによる穿孔に比べ、レーザーを用いて100倍の高速で連続穿孔加工ができる技術を保有していて、リチウムイオン電池(LiB)の電極へ直径10μmの微細な穴あけ加工を行い、LiBの高容量化に寄与している。武蔵精密は、ワイヤード社との資本提携による協業を通じ、レーザー技術の幅広い領域で適用を推進するとともに、グループ会社武蔵エナジーソリューションズのハイブリッドスーパーキャパシタへの適用を図るとしている。
決算
エクセディ 2024年3月期決算 2024.4.25
売上収益
・原材料価格上昇分の売価反映および円安影響により前年比7.9%増3,083億円となった。
・事業セグメントでは、MT事業が前年比0.2%増の716億円、AT事業が11.1%増の2,017億円、TS(産業機械用)事業が6.7%増の150億円、2輪クラッチを含むその他が7.8%増の200億円とすべてのセグメントで前年を上回った。
・地域セグメントでは、日本が前年比2.5%増の1,256億円、米州が17.4%増593億円、アジア・オセアニアが8.2%増1,122億円。その他が25.6%増の113億円だった。
営業利益
・AT事業での有形固定資産への減損テストにて、EV化の進展による需要の減少から収益性が低下するとして、322億円の減損損失をIFRSでその他の費用として計上したことにより、前年87億円の利益計上に対し今期154億円の損失として計上した。
・事業セグメントでは、MTが前年比10.4%増の95億円、ATが322億円の減損損失を費用計上し259億円の損失、TSが32.3%増の21億円、その他が1.5%増の8億円となった。
・地域セグメントでは、日本が前期70億円の利益計上から減損損失計上で64億円の損失、米州は前期46億円の損失とほぼ同等の42億円の損失、アジア・オセアニアは前期69億円の利益から今期53億円の利益計上、その他は前年比89.4%増の5億円の利益計上となった。
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