技術・製品
トーヨータイヤ トラック・バス用タイヤ状態管理アプリを開発 2024.12.3
トーヨータイヤは、トラック・バス用タイヤの使用環境や使用状態を把握・管理するアプリ「Tire SAPRI」を開発し、テストマーケティングを開始したと発表した。トーヨータイヤは、2007年にAIを活用しタイヤの摩耗状態を実測することなく推測できるモデルを公表している。その後、摩耗状態推定モデルの予測精度の向上や機能、視認性、操作性の向上開発を行ってきた。アプリでは、タイヤの摩耗予測表示、空気圧と温度のモニタリング、状態異常検知・通知、タイヤや保管しているタイヤの情報管理などの機能が含まれる。トーヨータイヤは、今後も物流事業者向けへのソリューション提供を通じて、課題解決に貢献していくとしている。
住友ゴム 高精度タイヤ騒音予測手法を開発 2024.12.4
住友ゴムは、路面でのタイヤ騒音を従来よりも精度よく短時間で予測できるシミュレーション技術を開発したと発表した。路面凹凸によるタイヤへの振動入力と路面の吸音特性を考慮することで、実測値と予測値の誤差は約1%となり予測精度が大幅に向上した。住友ゴムは、2014年にタイヤパターンが凹凸路面に設置する際のパターンノイズ解析に関する特許を取得し、パターンデザイン開発シミュレーションに活用してきた。今回開発した手法では、従来手法に加え、路面凹凸がタイヤを振動させる事と凹凸がパターンノイズを吸音することによる音圧レベルの変化要素を追加した。これにより、実際のタイヤで発生するパターンノイズをより正確に、短時間で予測することが可能になった。住友ゴムは、この手法を使用して、より静粛性能の高いタイヤ開発を行うとともに、試作タイヤによる実車テストの工数削減、開発納期の短縮を行っていくとしている。
新事業
デンソー カーボンナノチューブスタートアップ カナツ社と技術実用化で覚書を締結 2024.12.4
デンソーは、フィンランドに本拠があるカナツ社とカーボンナノチューブ技術の実用化に関して覚書を締結したと発表した。自動運転技術の進化に伴い、センサーの検知を阻害する曇りや霜が課題になっている。デンソーでは課題解決のため、カーボンナノチューブを活用した透明導電膜製品開発に取り組んでいる。
カナツ社は2005年に設立されたカーボンナノチューブ研究開発・製造・販売会社で、乾燥沈着(Dry Deposition)プロセスの特許を取得している。従来の湿式沈着方式に比べて水分乾燥や超音波処理の必要がなく、製造プロセスの簡略化と共に、製品の長尺化が可能で、従来カーボンナノチューブを凌ぐ強度や導電性などの特性を得ることができる。単層、複層カーボンナノチューブなど、特性に合わせた製品を製造できる。
デンソーは、これまでカナツ社とカーボンナノチューブを活用した透明導電膜形成技術に関する共同研究に取り組んでいて、クルマのカメラやフロントガラス用透明ヒーターの開発を進めてきた。覚書の締結により、透明ヒーターの開発に加え、太陽光発電技術などへの応用技術開発を行うとともに、カーボンナノチューブ製造設備やプロセス改良を共同で進め、量産化に必要な品質の実現を目指すとしてる。
体制
中央発條 新型スタビライザライン増設へ 2024.11.29
中央発條は、2024年5月に発売を開始し、トヨタの新型ランドクルーザー250シリーズに採用された新型スタビライザODDS(On Demnand Disconnectable Stabilizer)の製造ラインを増設すると発表した。愛知県豊田市にある藤岡工場に約15億円を投資し、現在の生産能力を1.5倍に増やし、売上も年間約30億円に拡大を見込む。ODDSは、ドライバーの意思でサスペンションストロークを切り替えることができる製品で、オンロードとオフロードでの走行性、乗り心地の向上に寄与する。2025年夏頃の増設完了を予定する。
中央発條 インドでケーブルなど製造JV設立へ協議 2024.11.29
中央発條は、インドの自動車部品製造メーカース プラジェット・エンジニアリング(SEL)と合弁会社設立に向けた協議を開始したと発表した。インド国内での自動車用コントロールケーブルの製造販売を事業内容として、2025年12月からの事業開始を目指し、中央発條とSEL社が折半で株式を保有する合弁会社設立を目指す。中央発條は、2024年9月に自動車用精密ばねを生産する合弁会社SSS Chuhatsu Pecision Springを設立している。
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