自動車部品関連動向      2024.10.7
自動車部品関連動向      2024.10.7

自動車部品関連動向      2024.10.7

技術・製品

アイシン 音声認識システムYYSystemが阪急大阪梅田駅に導入            2024.9.30

 アイシンは、開発した音声認識システム「YYSystem」が阪急電鉄の大阪梅田駅に導入されると発表した。YYSystemは、音声を即時に文字化してスマホやディスプレイに表示するシステムだ。聴覚障がい者や耳の不自由な高齢者に文字で案内を行うことができ、乗客や駅員の負担軽減につながるほか、27か国語に対応した補翻訳機能で海外からの旅行客に対しても対応が可能になる。アイシンと阪急電鉄は大阪梅田駅でYYSystemの実証実験を行ってきたが、乗客、駅員からの高反響により本格導入となった。

愛知製鋼 マグファイン新製品サンプルの販売を開始              2024.9.30

 愛知製鋼は、Nb異方性ボンド磁石マグファインの新製品サンプルの販売を9月から開始したと発表した。新製品は、磁粉1粒ごとにコーティングを施すことで、防錆性能および耐候性の向上を図り、水溶液中で磁力低下率を従来品比14%改善した。電動ウォーターポンプなど様々なモータへの採用を目指すとしている。

田中精密工業 モータ接着巻線塗布装置の販売を開始              2024.9.30

 田中精密工業は、子会社のタナカエンジニアリングが2022年10月から公開しているローラータイプ接着巻線機に加え、ノズルタイプに適した塗布装置の販売を開始したと発表した。モータ巻線工程では導線を鉄心コアに巻き付け後、導線固定を巻線後にワニスに含侵させて加熱硬化させる、またはあらかじめ接着剤を塗布した自己融着線を使用し加熱硬化させる方法があるが、それぞれ課題がある。塗布装置は、巻線しながら導線への接着剤の塗布が可能で、ワニス含浸及び自己融着線使用の課題を解決できるとしている。タナカエンジニアリングは、2030年度に売上高3億円をめざすとしている。

新事業

テイ・エステック ゲーミングチェアシステムの実証実験を開始              2024.10.1

 テイ・エステックは、2024年9月よりeスポーツ選手の疲労度・集中力を可視化する機能を搭載したゲーミングチェアシステムの実証実験を開始したと発表した。テイ・エステックは、2023年11月にAIアルゴリズム開発を行うKICONIA WORKSと業務提携を締結し、開発・生産・管理各分野で協業を行っている。活動のひとつとして、自動車用シート着座時の心拍や体圧情報から、疲労度や集中度を推定するアルゴリズムの研究開発を進めていて、eスポーツのゲーミングチェアへの適用に向け実現可能性調査および価値検証を、教育事業を展開するヒューマンアカデミーの協力のもと行うとしている。

M&A・出資

豊田合成 搬送ロボット開発TriOrb社に出資    2024.9.30

 豊田合成は、全方向移動が可能な搬送ロボットを開発する九州工科大学発のスタートアップTriOrb(北九州市)に出資したと発表した。TriOrbは、球状タイヤを使用することで全方向へ移動できる搬送ロボットと自立走行ソフトウェアを開発している。豊田合成は、モノづくり革新を通じた生産現場の競争力強化を推進していて、TriOrbの技術を活用することで製造工程の自動化・効率化に取り組むことを視野に、出資を行ったとしている。

体制

デンソー ロームと半導体で協業の検討を開始   2024.9.30

 デンソーは、ロームと半導体分野での戦略的パートナーシップの検討を開始したと発表した。電動車や自動運転、コネクテッドなど車載半導体の重要性が増していて、これまでも車載向け半導体の取引や開発で連携をしてきた両社は、今後パートナーシップの検討で高品質・高効率な半導体開発に関するより強力な協業での取り組みを検討していく。デンソーはパートナーシップの検討開始合意と共に、ロームの一部株式を取得する。

ジェイテクト 燃料電池実用化推進協議会に入会 2024.10.1

 ジェイテクトは、燃料電池実用化推進協議会(FCC)に10月1日に入会したと発表した。ジェイテクトは、これまで水素関連製品の開発を行ってきて、2014年にはトヨタの燃料電池車ミライへ高圧水素バルブや減圧弁の供給を行っている。FCCへの入会を機に、乗用車向けだけではなく、商用車などの大型モビリティやドローンなどへの水素関連製品の提案を行っていくとしている。

ニデック インド・アショク・レイランドと供給パートナーシップ契約を締結  2024.10.3

 ニデックは、米国子会社であるニデックモータ(NMC)が、9月11日インドの商用車メーカーアショク・レイランド(AL)と、電気モータコントローラーシステム(E-Drive)を提供する供給パートナーシップ契約を締結したと発表した。契約により、NMCはALと商用車用次世代E-Driveを開発する。また、NMCは2023年9月にインド・カルナータカ州フブリに新工場を建設することを発表していて、2025年末にさまざまなNMC製品を生産する予定だ。

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