水素・アンモニア関連
日揮HD、旭化成 マレーシアでの水素製造プラントのFEEDへ移行 2023.11.15
日揮HDと旭化成は、マレーシア国営石油ガス会社ペトロナスの子会社であるジェンタリの水素部門ジェンタリ・ハイドロジェンと、マレーシアにおける年間8千トンのグリーン水素製造のための60MW級アルカリ水電解システムの建設に向けたFSを完了し、基本設計(FEED)に移行するための覚書(MOU)を締結したと発表した。NEDO GI事業プロジェクトの一部として運用され、2027年の実証開始を目指すとしている。
ENEOS エア・リキードと低炭素水素開発で協業 2023.11.15
ENEOSは、エア・リキードと日本における低炭素な水素の開発促進とエネルギートランジションの実現に向けて協業を行っていくと発表した。具体的には、CCUSや電解技術を用いた低炭素水素の製造開発、海外から日本市場に向けた液化水素サプライチェーンの構築、日本における水素ステーション等のインフラ網の拡大等を目指す。また、水素サプライチェーンに関する研究開発の協業も検討している。
INPEX CO2をギ酸に転換する技術開発スタートアップに出資 2023.11.16
INPEXは、CO2と水からギ酸を製造する技術を開発する米国のスタートアップOCOchemに出資を行ったと発表した。OCOchemは、CO2と水から電気化学的にギ酸とギ酸カリウムを製造できる技術を開発している。ギ酸は化学品原料として使用されているほか、水素やCO2の輸送媒体としても注目されている。INPEXはOCOchemをサポートし、将来のCCUS事業や水素事業につなげていくことを目指している。
三井化学 光バイオ触媒でアンモニアと水素の同時合成に成功 2023.11.16
三井化学は、九州大学のカーボンニュートラル国際研究所三井化学カーボンニュートラル研究センターの石原達己教授らの研究グループが光バイオ触媒を用いて常温、常圧下で窒素と水からアンモニアと水素を合成することに成功したと発表した。従来のシアノバクテリアの生体機能のニトロナーゲという酵素を、光触媒を用いて代替することで大気中のN2とH2Oから、生体触媒に比べて80倍以上の速さでアンモニアを生成した。また、生成したアンモニアの代謝を抑止することによりアンモニアと水素の合成を実現した。今後、アンモニア生成速度のさらなる向上や安定性の向上などの研究を行い、5年後以降にパネル型反応器への応用を三井化学と進めていくとしている。
CCS関連
千代田化工 三菱ガス化学より新潟CCUSハブ&クラスター構想事業化調査を受注 2023.11.17
千代田化工建設は、三菱ガス化学より新潟CCUSハブ&クラスター構想事業化に関する調査を受注したと発表した。JOGMECが三菱ガス化学など5社に委託した「先進的CCS事業の実施に係る調査」の一部として、三菱ガス化学が計画する水蒸気改質法による水素製造装置(SMR)の建設に向けた設備検討調査を実施する。
住友商事 英領北海でのCO2貯留の権益を取得 2023.11.17
住友商事は、英国の子会社SEELを通じて、英領北海南部のアメシストガス田および西ソールガス田の2つの二酸化炭素貯留、(CS)権益をそれぞれ10%取得したと発表した。英国の脱炭素目標に沿ってガス生産を終了した地層にCO2を貯留する。今後、貯留可能量の精査、リスク分析、設備計画などの事業性標などを行い、2031年に150万トン/年の圧入開始を目指す。
関西電力 商船三井、川崎汽船それぞれと液化CO2船の設計等に関する業務委託契約を締結 2023.11.17
関西電力はこれまで行ってきたCCSバリューチェーン構築での液化CO2輸送に関する初期調査が完了したことを受け、商船三井及び川崎汽船それぞれと液化CO2船の設計等の実現可能性検討のための業務委託契約を締結したと発表した。
運搬・貯蔵、燃焼、利用関係
レゾナック ホテルのFC向けに使用済みプラ原料による低炭素水素を供給開始 2023.11.14
レゾナックは、川崎事業所で生産している使用済みプラスチック由来の低炭素水素を、川崎キングスカイフロント東急REIホテルへ供給を開始したと発表した。レゾナックは2003年から使用済みプラスチックから水素を取り出す製造方法を導入していて、2018年6月から東急REIホテルに環境省の実証事業として低炭素水素を供給してきたが、2022年3月で終了していた。
ニュースウォッチ
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