水素・CO2利活用関連ニュース      2023.9.25
水素・CO2利活用関連ニュース      2023.9.25

水素・CO2利活用関連ニュース      2023.9.25

水素・アンモニア関連

三菱重工 高砂水素パークでの水電解装置による水素製造を開始        2023.9.20

 三菱重工は、兵庫県高砂市にある高砂製作所に整備してきた「高砂水素パーク」で、ノルウェーのハイドロジェンプロ社製アルカリ水電解装置による水素の製造を開始したと発表した。この装置の水素製造能力は1,100Nm3/hで世界最大級となる。製造した水素は貯蔵設備に貯蔵され、ガスタービン実機での水素混焼・専焼の実証に使用される。三菱重工は、SOECやAEMによる水電解装置やターコイズ水素製造技術についても技術開発を進めていて、長崎カーボンニュートラルパークで要素技術を開発した後、高砂水素パークで商用化に向けて実証試験を行うとしている。

伊藤忠 スペインでのアンモニア・バンカリングで共同開発         2023.9.22

 伊藤忠商事は、舶用燃料供給大手であるペニンシュラ・ペトロリウム社とスペインにおけるアンモニア・バンカリング(舶用燃料供給)の共同開発に関する覚書を締結したと発表した。ペニンシュラ社は舶用代替燃料に取り組むリーディングカンパニー。伊藤忠商事は、ジブラルタル海峡に位置するスペイン・アルヘシラス港で、ペニンシュラ社及び将来のパートナー企業と共にアンモニア・バンカリングの共同開発を推進し、世界的な舶用アンモニア燃料サプライチェーン構築を目指すとしている。

合成燃料関係

出光 ビーチクリーン活動で海洋プラから油を生成         2023.9.19

 出光興産は、宗像市大島の宗像大社周辺の海岸でビーチクリーン活動を実施し、回収した海洋プラスチックごみから油化したA重油相当の生成油を、宗像市に納入したと発表した。海岸に漂着した漁具やペットボトルなどの海洋ごみ約100kgを回収した。生成油は、農業用ボイラー等の燃料に使われる予定。

CCS関連

JAPEX CCS実用化検討で秋田県能代沖海域での海底弾性波探査を実施へ   2023.9.20

 石油資源開発(JAPEX)は、CCS/CCUSの実用化・事業化検討での有望地点のひとつとして、秋田県能代市沿岸で、天然ガスなどの資源の賦存可能性や地下構造の高度利用のために弾性波探索を9月下旬から10月下旬に実施すると発表した。

JAPEX インドネシアでのハブ&クラスター型CCS/CCUS実現に向けた協力に関する覚書を締結    2023.9.21

 石油資源開発(JAPEX)は、インドネシア石油ガス上流事業監督執行機関(SKK Migas)と、インドネシアでのCCSおよびCCUSプロジェクトの開発および実施に向けた協力に関する覚書を締結したと発表した。覚書にもとづき、インドネシア国内における将来的なCO2-EORを用いたCCUSプロジェクトの立ち上げや、日本を含む国外からのCO2の受け入れが可能なハブ&クラスター型CCS/CCUSの構築を視野に、技術面・ビジネス面の支援を行っていくとしている。

日鉄エンジ CCS事業に向けCO2分離回収とCO2液化・貯蔵・出荷設備の検討業務を受託     2023.9.21

 日鉄エンジニアリングは、日本製鉄より「CO2分離回収設備」および「CO2液化・貯蔵・出荷設備」の検討業務を受託したと発表した。日本製鉄がJOGMECより令和5年度の先進的CCS事業調査に採択されたことによる受託となる。日鉄エンジニアリングは国内で商業機2件での実績のあるCO2分離回収技術ESCAPやCO2貯蔵技術を保有している。今後、国内外でCO2輸送や陸上・海上でのCO2圧入までのニーズに対応していくとしている。

IHI 苫東厚真発電所でのCO2分離・回収設備の仕様などの検討を開始        2023.9.21

 IHIは、北海道電力と共同で、苫東厚真発電所でのCO2分離・回収に向けて必要な設備の規模・使用などの検討を開始すると発表した。北海道電力がJパワーおよび出光興産と共にJOGMECより受託した先進的CCS事業調査で、北海道電力がIHIに再委託して検討を行うものとなる。

運搬・貯蔵、燃焼、利用関係

日立造船 メタノール対応舶用エンジンの生産体制を整備         2023.9.19

 日立造船は子会社の日立造船マリンエンジン(HZME)が、本社工場にメタノール供給装置などの設備に対して4億円の投資を行い、メタノール燃料舶用エンジンの生産体制を整備することにしたと発表した。日立造船はMAN社からメタノール対応二元燃料エンジンを受注してして、HZMEが製造や陸上試験での技術検証を行うことになっているが、設備投資によって二元燃料エンジンの生産体制を整える。

IHI 火力発電用ボイラ向け専焼バーナのアンモニア火炎可視化に成功 2023.9.19

 IHIは、東北大学アンモニアバリューチェーン共創研究所との共同開発の成果として、特殊なカメラとフィルタを用いも串確認のできない火炉内でのアンモニアの火炎の常態を可視化したと発表した。火炎の形状や動作を把握することで、アンモニア燃焼技術開発の加速・高度化を進める。

伊藤忠 アンモニア燃料船の燃料補給時の安全性評価で協力         2023.9.22

 伊藤忠商事は、アンモニアを燃料とするコンテナ船を想定した燃料補給時の安全性について協議・検討することを目的とした覚書を関係8企業・団体で締結したと発表した。2021年に発足した舶用アンモニア燃料に関する協議会、および、2022年に発足した港湾協議会のフレームワークを発展させたものとなる。コンテナターミナルでの荷役とアンモニア燃料供給の並行作業を前提とした案税制評価を目的としている。参画8社は、西アルヘシラス港、蘭ロッテルダム港、仏CMA CGM、仏トタルエナジーズマリンフュエル、星パビリオンエナジー、デンマーク・A.P.モラー・マースク、商船三井及び伊藤忠商事。

ニュースウォッチ

  • 米のCO2回収プラント、3年半ぶり運転再開 JX石油開発 2023.9.18
  • 欧州議会、航空燃料の低炭素化法案を可決 2023.9.18
  • エア・ウォーター、米国でFCV向け水素製造 27年度にも 2023.9.19
  • JAL、SAFでNY便 ANAはCO2削減証書発行 2023.9.20
  • NTN、水素STプロジェクトでNEDO事業に採択 2023.9.20
  • ホンダ、SAFの国内団体に加盟 供給網構築へ連携 2023.8.20
  • JERA、英VBに出資 CO2回収・水素貯蔵加速 2023.9.22
  • 化学オリカ、日本とアンモニア輸出交渉開始 2023.9.21
  • 「北海道を水素・アンモニアの拠点に」 鈴木知事が表明 2023.9.23
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