水素・アンモニア関連
第一実業 ウエイブエンジニアリングの株式を取得 2023.8.1
第一実業は、7月31日石油化学・肥料プラント機器設計、製作、コンサルティングを行う埼玉県さいたま市にあるウエイブエンジニアリングの株式を取得したと発表した。ウエイブエンジニアリングはFS、FEED業務を得意としている。第一実業は出資するつばめBHBが、新潟県柏崎市で行うブルー水素・アンモニア実証試験でのアンモニア合成設備を受注したり、ウクライナ・ブチャで進むGreen Industrial Zoneプロジェクトに参画したりして、アンモニア合成に関するFS、FEED実施の機会が増えている。
東洋エンジ KBRとアンモニア分解水素製造技術の覚書を締結 2023.8.4
東洋エンジニアリングは、Kellogg Brown & Root LLC(KBR)と7月26日、KBRが保有するアンモニア分解による水素製造技術H2ACTの商用化推進に関する覚書を締結したと発表した。KBRがアンモニアクラッカーの最適設計を行い、東洋エンジニアリングが商用機の詳細設計とEPCを行う。
合成燃料関係
千代田化工 ENEOS向け合成燃料実証設備の建設工事を受注 2023.7.31
千代田化工建設は、ENEOS向けに1日当たり1バレル(1BD)の合成燃料を製造する実証設備の建設工事を受注したと発表した。ENEOSが2022年4月にNEDO GI事業に採択されたプロジェクト用で、ENEOSの中央技術研究所内に小規模プラントとして建設する。
ENEOS、出光 サウジアラムコと合成燃料で協業 2023.8.2
ENEOSと出光は、サウジアラムコと3社間で合成燃料の業業に関するや覚書を締結したと発表した。出光は海外プロジェクトでの合成燃料調達を社会実装のひとつの手段として進めていて、2020年代後半までに国内での実用化も含めて、合成燃料の生産・供給体制を確立することを目指すとしている。
日揮HD 国内SAF製造事業が東京都の廃食用油回収促進事業に採択される 2023.8.3
日揮HDは、コスモ石油、レノボインターナショナルと共同で推進している「日本初の国産SAF大規模製造に向けた廃食用油回収促進事業」が東京都の公募事業に採択されたと発表した。2025年に国産SAFを供給できる体制を整えていくとしている。
CCS関連
川崎重工 マレーシアCCSプロジェクト向けガス圧縮機を受注 2023.8.1
川崎重工は、マレーシアのMalaysia Marine and Heavey Engineering Sdn Bhd(MMHE)より、マレーシア・サラワク州沖合のカサワリ・ガス田に世界最大規模の海洋CCSプラットフォームを新設するプロジェクト向けにガス圧縮機1基を受注したと発表した。ガス田から採掘されたガスは、CO2と炭化水素ガスに分離後、CO2は近隣の枯渇ガス田へ輸送され、貯留される。2025年の稼働開始を予定し、年間約330万トンのCO2の排出を削減する見通し。
伊藤忠、三菱重工、INPEXら JOGMECよりCCS事業の調査を受託 2023.8.2
伊藤忠、三菱重工、INPEXなど7社は、共同で提案した日本海側東北地方CSS事業構想がJOGMECの令和5年度「先進的CSS事業の実施に係る調査」に採択されたと発表した。2023年1月26日に日本国内で不可避な産業などから排出されるCO2の分離回収・出荷・船舶輸送・貯留にかかわる共同事業化調査を、伊藤忠、三菱重工、INPEX、大成建設の4社で公表した。今回、日本製鉄、太平洋セメント、伊藤忠石油開発を加えた7社で本調査を実施していく。
INPEX JOGMECより首都圏CCS事業の調査を受託 2023.8.2
INPEXは、日本製鉄および関東天然瓦斯開発と共に、JOGMECより令和5年度「先進的CCS事業の実施に係る調査」委託事業として、共同で応募していた「首都圏CCS事業」が正式に採択されたと発表した。各社は首都圏の製鉄所を含む排出源からCO2を回収し、パイプラインで輸送の上、首都圏他の海域に貯留するCCS検討・調査を行う。
三菱商事 JOGMECより海外CSSバリューチェーン構築のFSを受託 2023.8.3
三菱商事は、日本製鉄とエクソンモービルと共同で、JOGMECから令和5年度「先進的CSS事業の実施に係る調査」として、伊勢湾/中部地域の複数産業から排出されるCO2を対象とした海外CCSバリューチェーン構築の実現可能性調査を受託したと発表した。今後、具体的なCO2分離・回収先、国内のCO2貯留の補完としての海外貯留先、関連技術などの検討を行っていく。
運搬・貯蔵、燃焼、利用関係
双日ら 水素細菌によるCO2とH2利用技術開発がNEDO GI事業に採択される 2023.8.4
双日は、電力中央研究所、Green Earth Institute(GEI)、DIC、東レ、ダイセルと共に、NEDO GI基金事業に応募した「水素細菌によるCO2とH2を原料とする革新的なものづくり技術の開発」プロジェクトが採択されたと発表した。GEIが水素細菌の開発を行い、電力中央研究所が培養技術の開発、DIC、東レ、ダイセルが生産プロセス実証などを行う。
研究
京都大学 CO2に対してのみ吸着する多孔質材料を開発 2023.8.2
京都大学アイセムス(物質-細胞統合システム拠点)の北川進特任教授らのグループは、中国同済大学の研究グループと共同で、いろいろなガス分子の中からCO2に対してのみゲートを開いて吸着する構造に柔軟性を持つ多孔性配位高分子(フレキシブルPCP/MOF)の開発に成功したと発表した。
フレキシブルPCP/MOFは、常態では細孔が閉じているが、一定の圧力下で細孔が開きガスを吸着する。研究では構造分子を変更することで、CO2のみを選択的に吸着する分子構造を開発した。
ニュースウォッチ
- 三菱ケミGやカネカ、CO2を原料に 脱・化石資源依存 2023.7.31
- デンソー、水素製造の装置外販 脱炭素へ実用化に力 2023.7.31
- 阪急と大ガス、宝塚大劇場に温室ガスゼロの都市ガス供給 2023.8.2
- 環境省、大気中のCO2を回収するDAC技術開発などスタートアップ支援 2023.8.2
- 三井化学ら三社が共同開発 マイクロ波によるナフサクラッキング技術 2023.8.2
- 名村造船所が水素燃料電池船を建造開始 2023.8.2
- ANA、CO2回収技術由来の「炭素除去クレジット」調達 米企業から 2023.8.3
- アモンフィールズ、新アンモニア合成触媒実用化へ 2023.8.4