政策・規制、検討会関係
経産省 GI基金事業「水電解水素製造」プロジェクトの改定案を提示 2023.8.23
経産省は、8月23日に行われた審議会でGI基金事業「再エネ等由来の電力を活用した水電解による水素製造」プロジェクトの改定案を提示した。各国の水電解プロジェクトがGW級に増大する中、急拡大する市場に乗り遅れないように、電解質膜の製造に不可欠なポリマー製造から電解質膜製造技術の開発拡充のため事業支援費26億円を追加、また、水電解装置の評価基盤機能の拡充に6億円が追加されている。
水素・アンモニア関連
三菱重工 アンモニア分解システムの共同開発契約を締結 2023.8.21
三菱重工は、日本触媒とアンモニア分解システムの共同開発契約を締結したと発表した。日本触媒はこれまでアルカリ土類金属を含むアンモニア分解触媒の開発を行っている。また、三菱重工はアンモニア分解操業時に反応器が窒化してしまう現象をが抑制できるシステムの開発などを行ってきている。
合成燃料関係
丸紅 ペルーでのe-methane事業の検討を開始 2023.8.22
丸紅は、出資するペルーのLNG合弁会社PERU LNGおよび大阪ガスと共に、ペルーでのe-methaneを製造する事業の詳細検討(Pre-FEED)を開始する共同調査契約を締結したと発表した。3社は2022年7月よりメタネーション事業のFSを実施し、e-methane製造の可能性を確認している。Pre-FEEDでは、CO2など原料調達やプラント仕様検討など事業性の算定を行う予定としている。2025年に投資意思決定を行い、2030年の製造販売を目指す。
出光 LOPSとSAF原料調達で共同検討 2023.8.25
出光興産は、動植物油脂・その他食料・飼肥料原料の国内販売および輸出を行っているLOPS社とSAFの原料調達の共同検討に関する基本合意書を締結したと発表した。LOPSは廃食油の輸出で50%以上のシェアを保有し、横浜と関西に各2か所あるタンクに、スーパーやコンビニ、レストランから排出される廃食油を受け入れ、シンガポール現法LOPS ASIAを経由してフィンランドのSAF製造大手ネステ社のシンガポール生産工場に原料を供給している。出光は国内でのSAF生産体制の構築に取り組んでいてLOPS社のSAF原料調達能力の活用を目論む。
CCS関連
J-POWER、ENEOS、JX石油開発 令和5年度「先進的CCS事業調査」を受託 2023.8.25
J-POWER、ENEOS、JX石油開発3社は、JOGMECより令和5年度「先進的CCS事業の実施に係る調査」を受託したと発表した。西日本地域でJパワーの火力発電所、ENEOSの製油所から排出されるCO2を分離回収・輸送・貯留するCCS事業を検討する。分離回収・輸送はJ-POWERとENEOSが検討し、貯留についてはJX及び再委託先の西日本カーボン貯留調査が検討する。2030年度までに開始することを目指す。
運搬・貯蔵、燃焼、利用関係
三菱造船 舶用アンモニアハンドリングシステムの実証試験を開始 2023.8.21
三菱重工のグループ会社である三菱造船は、船舶内でのアンモニアの活用を行うための舶用アンモニアハンドリングシステム「MAmmoSS(Mitsubishi Ammonia Supply and Safety System)」の一部を担うアンモニア余剰ガスを安全に処理するシステムAGAS(Ammonia Gas Abetement System)の実証試験を開始したと発表した。MAmmoSSは、AGASのほか高圧/低圧アンモニア燃料供給システム(AFSS:Ammonia Fuel Supply System)、アンモニア燃料タンクシステムといった複数のサブシステムから構成される。
ニュースウォッチ
- レゾナック、ケミカルリサイクル加速 廃プラからアンモニア生産 2023.8.22
- GXに2兆円超、政府概算要求 複数年で民間投資後押し 2023.8.22
- 廃棄物から発電用水素ガス生成 アルケミストマテリアル 2023.8.22
- 理研、水電解における水素発生を高効率化 2023.8.22
- トリドール、丸亀製麺で廃食油を回収 再生航空燃料に 2023.8.25