水素・CO2利活用関連ニュース      2023.7.17
水素・CO2利活用関連ニュース      2023.7.17

水素・CO2利活用関連ニュース      2023.7.17

水素・アンモニア関連

東北大学 グリーン水素製造技術の研究拠点を設置         2023.7.10

 東北大学は7月10日、東北大学の大学院工学研究科と大学院環境科学研究科がSOFC/SOEC技術の早期社会実装を支援することを目的として、「SOFC/SOEC実装支援研究センター」を設置したと発表した。複数の企業と社会実装に必要な共通技術課題の抽出と、課題解決に向けたオープンサイエンス型の研究プロジェクトを推進するとしている。

筑波大学 ホウ素を利用したアルカリ水電解触媒を開発         2023.7.11

 筑波大学は数理物質系の近藤教授らのグループが、ホウ素と硫黄が1:1の組成比で構成される菱面体硫化ホウ素(r-BS)とグラフェンナノプレート(GNP)を複合化したr-BS+Gを合成し、この材料をアルカリ水電解装置の電極触媒材料として使用したところ高い触媒活性を確認したと発表した。現在は、RuやIrなど希少貴金属が電極触媒に使用されている。

IHI ニュージーランドでのアンモニア製造に関する事業検討を受注    2023.7.12

 IHIは、豪州に本拠地のあるウッドサイド・エナジー・テクノロジー社より、ニュージーランド・サウスランド地方でのクリーンアンモニア製造・輸出事業に関するFS業務を受注したと発表した。現地の豊富な水力資源を利用した再生可能エネルギー由来のグリーンアンモニアを年間50万トン生産することを目標に事業検討・調査を行うとしている。

住友商事 リオティントと豪州での水素の利活用実証事業を開始         2023.7.12

 住友商事は、豪州クイーンズランド州のグラッドストンにおいて、リオティントと共に、リオティントのヤーワン・アルミナ精製工場での水素製造およびアルミナ精製工程での水素による天然ガス代替に関する実証事業を開始すると発表した。

 事業では、住友商事がヤーワン・アルミナ精製工場内に2.5MWの水素製造プラントを設置し、リオティントが同工場内に保有するアルミナ精製工程のバーナーに対して年間約250トンの水素を製造・供給することで、既存燃料である天然ガスを代替します。今後、2025年までに同プラントで製造される水素を利用したバーナーの稼動開始を予定している。

日揮HD オーストラリアで水素製造プラントを受注         2023.7.12

 日揮HDは日揮グローバルのオーストラリア現地法人が、住友商事の現地法人が豪州リオティントと共同で計画している水素製造プラントの建設に関してEPCを受注したと発表した。豪州クイーンズランド州グラッドストンにあるリオティント社のアルミナ精製工場内に、年産250トンのPEM型水電解装置(2.5MW)の設計、機材調達、建設工事を行う。2024年中の完成を目指す。

三菱重工 豪州ニューカッスル港とクリーンエネルギー地区実現に向けて覚書を締結    2023.7.12

 三菱重工は、豪州東南部のニューサウスウェールズ州にあるニューカッスル港との間で、同港における約220ヘクタールのクリーンエネルギー地区実現に向けた取り組みに関する覚書を締結したと発表した。三菱重工は水素⋰アンモニア発電、CO2回収技術、アンモニア/メタノール製造プラント、アンモニア・CO2運搬船などの技術を保有していて、ニューサウスウェールズ州東南部ハンター地域全体のあらゆるクリーンエネルギープロジェクトへの協力の可能性を模索していく。

INPEX 新潟県柏崎市でのブルー水素・アンモニア製造実証試験における地上設備の建設工事開始    2023.7.12

 INPEXは、新潟県柏崎市で実施しているブルー水素・アンモニア製造・利用一貫実証試験での地上プラント設備の建設工事に着手したと発表した。

 実証試験は、国内初のクリーン水素・アンモニア製造・利用プロジェクトになる。水素・アンモニア製造およびCO2回収についてはNEDOの助成事業として採択されていて、年間700トン規模の水素製造、CO2分離回収、地下圧入、アンモニア製造・貯蔵・出荷を行い、2030年頃の商用化を目指す。

 水素製造設備はエア・リキードのATRを採用する。CO2の分離回収設備は日揮グローバル/BASFのHiPACTプロセスを、アンモニア製造設備はつばめBHBの技術を採用する。EPCはアンモニア製造設備を第一実業が、水素製造、CO2分離回収、地下への圧入設備・その他を日揮が実施する。

東京ガス 国内初、AEM水電解装置の水素ステーションへの導入と水素製造・販売        2023.7.13

 東京ガスは、千住水素ステーションにエナプター社製の陰イオン交換膜型(AEM)水電解装置を導入し、水素の製造・販売を開始したと発表した。AEM水電解装置を30モジュール組合せ、15Nm3/hの水素を製造できる。モジュール単位で操作が可能で、単体で不具合があった場合でも、設備全体での運転を継続できるとしている。

合成燃料関係

出光 カーボンオフセット燃料の発売を開始     2023.7.12

 出光興産は、7月1日から燃料油にボランタリーカーボンクレジットを付与した「出光カーボンオフセットfuel」の発売を開始したと発表した。燃料油の使用時に排出されるCO2をボランタリークレジットでオフセットする。CO2排出量に対し100%、50%、10%のボランタリークレジットを付与する商品ラインアップを取りそろえる。

CCS関連

丸紅 カナダ・アルバータ州でのCO2回収・貯留事業に参画               2023.7.13

 丸紅は、カナダ・アルバータ州においてCCS事業を開発中のバイソン・ロー・カーボン・ベンチャーズ社に出資したと発表した。バイソン社はアルバータ州エドモントン近郊で複数の排出源から年間300万トンのCO2を貯留するミードウブルークCCSプロジェクトを実施している。丸紅はバイソン社を通じてプロジェクトに参画する。プロジェクトは2023年後半から詳細な地質評価を行い、2024年末から段階的に貯留を行っていく予定だ。

ニュースウォッチ

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