水素・アンモニア関連ニュース
岩谷産業 水素燃焼給湯器の実証を北九州で開始 2023.4.24
岩谷産業は、給湯機メーカーリンナイと共に、北九州水素タウンで水素100%による燃焼給湯器の実証実験を開始すると発表した。家庭用給湯器としては世界で初めて水素100%燃焼の技術開発に成功し、不安定な燃焼と爆発の危険性の課題をクリアしたとしている。
東芝エネルギーシステムズ 福島での水素エネルギーシステムの高度化を推進 2023.4.27
東芝エネルギーシステムズは、東北電力、岩谷産業と共に、福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)での水素を用いたエネルギー貯蔵・利用(Powe-to-Gas:PtG)の実現に向け、水素需給予測に基づいて最適に行うシステムの制御の高度化に取り組んでいくと発表した。これまで3社はFH2RでPtGによる水素製造・供給とディマンドレスポンスを両立させるための基盤技術の確立を行ってきた。今後、ディマンドレスポンスだけでなく、水素需要家に対して水素の量を制御する技術や仕組み、低コスト水素製造のための設備運用最適化の技術開発を行っていくとしている。
東京都 臨海副都心でクリーン水素を活用した事業実証へ 2023.4.28
東京都は、産総研、清水建設、東京臨海熱供給、東京テレポートセンターと共に、臨海副都心青海地区で水素混焼ボイラによる地域熱供給や水素と太陽光による電力供給の実証研究を行うと発表した。計画では、山梨県米倉山で製造したグリーン水素を臨海副都心に設置した水素吸蔵合金に貯蔵し、水素混焼ボイラで地域に熱供給を行う。また、調達した水素により燃料電池を稼働させ、太陽光発電と共に電力供給を行うとしている。
CO2利活用関連ニュース
積水化学、東海カーボン CCUS実用化に向けてパートナーシップを締結 2023.4.20
積水化学と東海カーボンは、CO2からケミカルルーピング反応によって生成されたCOを用い、各種炭素素材・製品として利用する技術(CCU)や、固定炭素として回収・貯蔵する技術(CCS)の実用化を目指し、パートナーシップを締結したと発表した。積水化学は、独自のケミカルルーピンク反応技術で、CO2を90%の転嫁率でCOに変換する技術を開発している。
北海道電力 北海道の港湾を活用したゼロカーボン北海道の取り組みに協力 2023.4.25
北海道電力は、北海道開発局と協力して北海道の港湾を活用したゼロカーボン北海道の取組に関する情報交換や共同研究等に関する連携・協力協定を締結したと発表した。主な連携・協力事項として、北海道電力苫東厚真発電所が立地する苫小牧港東港区での低炭素藻礁材料による藻場の創出を行い、ブルーカーボンによるCO2の吸収・貯留に関する検討を行う。
日揮HD DAC技術の確立に向けパイロットプラントの開発に着手 2023.4.26
日揮HDは、事業会社である日揮が2021年から参画している名古屋大学、東邦ガスがNEDOからの委託を受けている「LNG未利用冷熱を活用したDACの技術確立」事業でパイロット装置の開発に着手すると発表した。これまで、名古屋大学則武行庸教授が開発した高純度で高圧のCO2を回収することができる「Cryo-DAC®」技術を基に、年間1トンのCO2を分離回収できるベンチスケールの詳細設計を行ってきた。ベンチスケールの設計が2022年度末に完了したことから、今回年間50トンを回収するパイロット装置の開発に着手することになった。
三菱重工 イタリアのエンジニアリング会社にCO2回収技術のライセンスを供与 2023.4.27
三菱重工業は、イタリアのエンジニアリング会社サイペム社に、CO2回収プラント技術「KM CDR Process™」および「Advanced KM CDR Process™」)の包括ライセンスを提供する契約を締結したと発表した。三菱重工はこれまでサムペム社が有する尿素技術で協力関係にあった。サムペム社へのライセンス供与によって、欧州・中東を中心とする地域でのプロジェクトパートナーを獲得したことになる。
ニュースウォッチ
- 豪州水素で「開発適地」争奪 日本の先行者優位に揺らぎ 2023.4.26
- 純水素型燃料電池、連結上限25倍に パナソニックHD 2023.4.26
- 岩谷産業と三菱重工、水素発電向けポンプで連携 2023.4.26
- 三菱商事、CO2排出枠の売買で共同事業 スイス企業と 2023.4.26
- 千代化、50年水素価格20円実現へ MCH直接製造・直接FCに力 2023.4.27
- 信州大学、水素エネルギーや水浄化研究の新施設を整備へ 2023.4.27
- 航空燃料グリーン化で合意 EU、50年までに70%をSAFに 2023.4.27