水素・アンモニア関連ニュース
中部電力、千代田化工 ターコイズ水素製造で豪社と覚書締結 2023.4.11
中部電力と千代田化工建設は、豪州Hazer社とHazer社が開発した天然ガスから水素およびグラファイトを生産する熱分解プロセス、いわゆるターコイズ水素生成プロセスを用いた開発計画策定に関して覚書を締結したと発表した。今後、2024年までにプロジェクト開発計画を策定し、2020年代後半に実証試験を開始、中部圏で年間2,500トンから最大1万トンのターコイズ水素を生産する。最終的には年間5万トンから10万トンの水素製造能力を目指すとしている。
出光興産 廃棄物からクリーン水素の製造事業化検討 2023.4.13
出光興産株は、出資先である米国カリフォルニアのスタートアップH-Cycle社と協働で、都市ごみ等廃棄物を原料とした国産のクリーン水素製造の事業化検討を開始したと発表した。H-Cycle社はプラズマによるガス改質を用いたガス化改質炉を使用して廃棄物をガス化した合成ガスを回収することで、高効率で廃棄物を水素に変換する技術を展開している。製造過程で排出されるCO2はCCS(U)の活用を検討している。
水素製造のイメージ
三菱商事 波方ターミナルを拠点とした燃料アンモニア導入・利活用協議会を設置 2023.4.14
三菱商事は、四国電力、太陽石油、大陽日酸、マツダ、波方ターミナル、三菱商事クリーンエナジーと共に、愛媛県今治市所在の波方ターミナルのクリーンエネルギー供給拠点化に向け、三菱商事と四国電力を共同事務局とする「波方ターミナルを拠点とした燃料アンモニア導入・利活用協議会」を設置すると発表した。波方ターミナルはアンモニアタンクに転用可能な複数の大規模低温LPGタンクや、大型船を着桟できるバース等、地域のアンモニア需要に早期に対応できるための設備を備えている。
CO2利活用関連ニュース
大阪ガス マレーシアでのe-メタン製造事業の詳細検討開始 2023.4.10
大阪ガスは、IHI、マレーシアの大手国営ガス・石油供給事業者ペトロナスの技術ソリューション部門と、マレーシアでのバイオマスである未利用森林資源や農業残渣を活用したe-メタン製造事業の基本設計(FEED)実施判断に向けた詳細検討を開始するための覚書を締結したと発表した。事業では、バイオマスガス化技術とメタネーション技術を組み合わせた新たな方式により、再生可能エネルギー電力の価格に影響されないe-メタンの製造を目指し、2030年に、製造したe-メタンをペトロナスがマレーシアに保有するLNG基地で液化し、日本などに輸出することを目指すとしている。
東芝エネルギーシステムズ 新CO2吸収液を開発 2023.4.10
東芝エネルギーシステムズは、CO2分離回収設備に用いられる高性能なアミン系CO2吸収液の開発を佐賀市と共同で実施すると発表した。2016年に佐賀市の清掃工場に納入したCO2分離回収設備を用いて、新規開発したCO2吸収液を活用し、数か月におよぶCO2分離回収設備の連続運転を行う。新CO2吸収液は、現行CO2吸収液と同等のCO2回収量を保ちながら、吸収液の劣化を抑えることができ、維持管理費の低減を図ることができる。耐久性を確認後、2023年度中に新CO2吸収液の商用化を目指すとしている。
ニュースウォッチ
- 住友商事、豪州でグリーン水素生産 30年にも年20万トン 2023.4.10
- 肥料大手ヤラ、米にブルーアンモニア工場 3800億円投資 2023.4.11
- 収率2倍…住友化学が新技術でCO2からメタノール量産へ 2023.4.8
- 脱炭素へCCUS、合成燃料推進明記 北海道・札幌宣言案 2023.4.13
- 住商、水素でエンジン燃焼補助 米社装置を国内展開 2023.4.13
- 丸紅の英・水素製造プロジェクト、同国補助金の最終候補者に選定 2023.4.12
- コスモ、タイ企業とSAFや低炭素水素で連携検討 2023.4.14