水素・アンモニア関連ニュース
東邦ガス 水素燃料への切り替え可能な工業炉バーナを発売 2023.3.13
東邦ガスは、低コストで都市ガス・水素燃焼の切り替えが可能な工業炉バーナ「シングルエンドラジアントチューブバーナ」を販売すると発表した。開発したバーナは、排ガス再循環量を最適化するように設計を行い、NOx排出量や部品の劣化の抑制が可能となった。開発バーナは、流路形成プレートのみ交換することで都市ガス・水素燃焼を切り替えられる。
東京ガス SCREENの技術を活用し水電解用の電解質膜の量産化技術を確立 2023.3.15
東京ガスは、2021年5月に共同開発契約を締結したSCREEN HDと、SCREENが保有するロールtoロール塗工方式を活用した、PEM水電解装置のセルスタックを高速に生産する技術を確立したと発表した。水電解装置用触媒付き電解質膜(CCM)をロールtoロール方式で塗工すると、電極へのクラックの発生や、触媒の凝集が起こっていたが、製造プロセスおよびインク処方の最適化することで課題を解決した。これにより電極面積800cm2を超えるサイズのCCMの製作に成功した。今後、水電解システムの需要帯である5,000cm2サイズのCCM量産技術の確立を行い、2025年度の量産開始を目指すとしている。
東レ ドイツで水電解装置向け触媒付き電解質膜の生産増強 2023.3.17
東レは、燃料電池部材の開発・製造・販売をするドイツにある子会社Greenerity GmbH(GNT)で、グリーン水素製造用の固体高分子(PEM)形水電解装置向け触媒付き電解質膜(CCM)製造設備の増設を開始したと発表した。水電解装置能力1GW以上に相当する生産設備を導入することで、CCMの生産能力は従来比3倍に拡大する。
丸紅 ポルトガルでの天然ガスへ水素を注入する実証実験を開始 2023.3.17
丸紅は、ポルトガルのガス配送会社Floene社を通じて、ポルトガルで初めてとなる天然ガス配送ネットワークにグリーン水素を注入する実証事業を開始したと発表した。太陽光発電由来の電力を使って地場企業が製造したグリーン水素を、Floene社が新設した水素配送パイプライン経由で、既存の天然ガス配送パイプラインに注入し、民生・商業・産業顧客約80箇所に配送する。ポルトガルは2030年までにガス配送ネットワークへ10~15%の水素注入することを目標としている。
CO2利活用関連ニュース
大阪ガス 京都大学にカーボンニュートラルに向け先進共同研究部門を開設 2023.3.15
大阪ガスと京都大学は、京都大学桂キャンパスにメタネーション技術等の基礎研究を行う共同研究拠点として、産学共同研究部門「カーボンニュートラルに向けた先進研究部門」を設置し、2023年4月より運用すると発表した。大阪ガスは、SOFC型燃料電池の技術を応用した「SOFCメタネーション」技術の研究開発に取り組んでいる。大阪ガスと京都大学は今後、共同でSOEC・SOFCセルおよびセルスタックの耐久性・信頼性の向上につなげる基礎研究、および、カーボンニュートラルに関する探索的基礎研究を行っていくとしている。
ニュースウォッチ
- 産総研、排ガスからメタノール回収 顔料使い高効率吸着 2023.3.16
- 経産省、ネガティブエミッション市場創出で検討会 2023.3.17