水素・CO2利活用関連ニュース      2023.10.30
水素・CO2利活用関連ニュース      2023.10.30

水素・CO2利活用関連ニュース      2023.10.30

水素・アンモニア関連

三井物産 福井・敦賀港でのFSRUを用いた水素・アンモニアSC構築事業化調査を実施へ        2023.10.27

 三井物産は、福井県および北陸電力と共に、敦賀港での浮体式貯蔵再ガス化設備(FSRU)を用いた水素・アンモニアサプライチェーン構築事業化調査実施に関する協力協定を締結したと発表した。プロジェクトでは、アンモニアのFSRU導入、FSRUから供給されるアンモニアの利活用、荷役機械への水素電源の導入について、実現可能性調査を実施する。福井県は水素電源導入関連の検討を、北陸電力はアンモニア利活用関連の検討、三井物産はFSRU関連の検討を担当しするとしている。

アイシン 純水素SOFCシステムの技術開発を推進         2023.10.27

 アイシンは、森村SOFCおよび東北大学と共に、環境省の「令和5年度地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業」に共同提案した「地域水素利活用を推進する純水素SOFCシステム技術開発・実証」が採択されたと発表した。アイシンは家庭用FCコジェネ「エネファームtypeS」の製造販売を通じてSOFCの熱マネ技術などを保有している。SOFCセルスタックの開発・製造実績のある森村SOFC、およびFC分野での研究をリードする東北大学と共に低コストのSOFCシステムを開発し2024年度内に自社工場・事業所での実証試験の開始を目指すとしている。

合成燃料関係

東洋エンジ、コスモ CO2ダイレクトメタノール合成の検討を開始       2023.10.23

 東洋エンジニアリングとコスモエネルギーHDは、触媒を利用したCO2からのメタノール直接合成に向けた共同検討について基本合意書を締結したと発表した。コスモエネルギーグループの製油所等から発生するCO2を分離回収し、東洋エンジが保有するg-Methanol技術を使用してCO2から直接メタノールを合成する。製造したメタノールはコスモグループで化学製品や燃料の原料として使用することを検討するとしている。

INPEX、大阪ガス 新潟県長岡市でのメタネーション試験プラントの工事に着手 2023.10.24

 INPEXと大阪ガスは共同で、新潟県長岡市にあるINPEX長岡鉱場越路原プラント内で回収したCO2を用いて、合成メタン(e-methane)を製造するプラントの本工事に着手したと発表した。NEDO助成のもと2021年より造成工事を行っていた。2025年度中の試運転・運転開始を目指し、将来的には家庭用1万戸分に相当する400Nm3-CO2/hの合成メタンを製造する予定だ。

ENEOS、東芝ESS CO2電解技術を用いた合成燃料製造事業性評価を実施へ         2023.10.25

 ENEOSと東芝エネルギーシステムズ(東芝ESS)は、CO2電解技術を用いた合成燃料製造の事業性評価に関する基本合意書を締結したと発表した。東芝グループが有するCO2を電気分解してCOに転換するCO2電解技術と、ENEOSが有するFT触媒技術や石油製品製造技術などを融合した合成燃料プロセスを検討し、その特性や事業性についての評価を実施するとしている。

CCUS関連

東京ガス オンサイトCO2資源化サービスを開始         2023.10.25

 東京ガスは、都市ガス機器利用時の排気に含まれるCO2と水酸化物を反応させKCO3やKHCO3、NA2CO3など炭酸塩をオンサイト(顧客サイト)で製造する「CO2資源化サービス」を開始すると発表した。カナダのCleanO2 Carbon Capture Technologies社製のCO2回収装置「CarbinX」を使用し、独自の技術を加えることで炭酸塩を製造する。製造した炭酸塩はエスケー石鹸と共同で洗濯用液体せっけんの原料として使用したり、東京ガスが独自に「エコカリウム」という名称で普通肥料として登録をして肥料用途としての活用を検討している。

コスモ 微細藻類を用いたCCUの共同検討を開始         2023.10.26

 コスモエネルギーHDは、炭素回収技術研究機構(CRRA)と共同で、微細藻類を用いたCO2のCCUの共同検討に関して基本合意書を締結したと発表した。コスモエネルギーグループの製油所等、または大気中から回収したCO2をCRRAが微細藻類を培養・発行する技術を用いてエタノールに転換する。製造されたエタノールはCO2由来のサステナブル製品としてコスモエネルギーグループが化学製品やSAF、e-Fuelなどの燃料としての活用を検討する。

運搬・貯蔵、燃焼、利用関係

IHI シンガポール・ジュロン島ガス火力発電所でのアンモニア燃焼に向けた改造検討を開始     2023.10.24

 IHIは、シンガポールに本社を置くセムコープインダストリーズ(セムコープ)およびGE Vernovaのガスパワー部門と共に、シンガポール・ジュロン島サクラ地区にセムコープが保有するガスタービンコンバインドサイクル発電所でのアンモニア燃焼にむけた改造可能性の検討に関する覚書を締結したと発表した。IHIとGE Vernovaが共同で進めている既設GE製大型ガスタービンの改造開発で、アンモニア専焼燃焼システムを検討するものとなる。

伊藤忠 スエズ運河でのアンモニア・バンカリングを共同開発へ         2023.10.25

 伊藤忠商事は、エジプトのエンジニアリング・建設分野大手オラスコム建設社とエジプト・スエズ運河におけるアンモニア・バンカリングの共同開発に関する覚書を締結したと発表した。伊藤忠はシンガポールやスペイン・ジブラルタル海峡でアンモニア・バンカリング開発を推進して、今後も欧州や日本などで船舶用アンモニア燃料SCの開発を行っていくとしている。

コスモ石油、商船三井 CCSバリューチェーン構築に向けた海上輸送等の調査を開始    2023.10.27

 コスモ石油と商船三井は、CCSバリューチェーン構築に向けた海上輸送等の調査・検討に関する覚書を締結したと発表した。コスモ石油が運営する製油所から排出されるCO2を対象に、排出源から日本国内外の貯留候補地までに適した液化CO2船の仕様概要および海上輸送コストなどについて検討を行っていくとしている。

ニュースウォッチ

  • BASF、CO2回収用MOFの生産体制構築 2023.10.23
  • ブルーカーボン、サンゴで炭素吸収 関大が培養新手法 2023.10.24
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  • ANAが先陣、大気中のCO2を直接回収 排出権の争奪戦も 2023.10.25
  • 石油需要30年までにピーク、EV普及で=IEA 2023.10.25
  • 東邦ガス、水素事業で大陽日酸と協力 2023.10.26
  • 神戸製鋼、火力発電のCO2を2割減 アンモニア混焼で 2023.10.26
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