水素・アンモニア関連ニュース
住友商事 韓国での光触媒によるアンモニア分解水素製造実証試験 2022.8.25
住友商事グループは、米水素技術スタートアップSyzygy Plasmonics Inc.、韓国Lotte Chemical HQと、韓国で光触媒を用いてアンモニアを分解し水素を製造する事業可能性調査を共同で開始することにしたと発表した。Syzygyが保有するプラズモン共鳴を起こす光触媒は、反応時のCO2排出量を抑えながら、低コスト、高効率に各種の化学反応に適用ができる。今回の実証実験はアンモニア分解に適用したものとなっている。
https://www.sumitomocorp.com/ja/jp/news/topics/2022/group/20220825
三井物産 グリーン水素を活用したポルトガル空港脱炭素化に向けて 2022.9.13
三井物産は、ポルトガル空港オペレーターのアナ社(ANA)、エネルギー大手ガルプ社(GALP)、バス製造会社カエタノバス社(CaetanoBus)とバスを含む空港モビリティの動力源を従来のディーゼルエンジンから、再生可能エネルギー由来のグリーン水素を活用した燃料電池へ切り替える事でCO2排出を削減する事業検証を行う覚書(MOU)に署名したと発表した。先ずは空港内外で走行する既存車両の入替計画や、水素供給体制、燃料電池製造者の選定、安全確保の制度面の課題も検証し、水素インフラ整備に最も適したポルトガル国内空港の選定を行うとしている。
https://www.mitsui.com/jp/ja/topics/2022/1243596_13393.html
JOGMEC、丸紅ら 豪州低炭素燃料アンモニアサプライチェーン構築に関する事業化調査第2フェーズ 2022.9.15
JOGMEC、丸紅、北陸電力、関西電力、東北電力、北海道電力、豪州Woodside Energyは、豪州から日本への低炭素燃料アンモニアサプライチェーン構築事業化調査第2フェーズに関する共同研究契約を締結したと発表した。昨年度実施の第1フェーズでは、低炭素燃料アンモニアについて豪州での生産、日本への輸送、発電・船舶用燃料用としての利活用についての事業化調査を実施した。第2フェーズでは、昨年度実施した調査結果を踏まえ、低炭素燃料アンモニアサプライチェーン構築の蓋然性を高めるべく詳細な事業化調査を実施するとしている。
https://www.jogmec.go.jp/news/release/news_10_00047.html
https://www.marubeni.com/jp/news/2022/release/20220915J.pdf
三井物産 西豪州でのグリーン水素製造事業への参画契約締結 2022.9.16
三井物産は、9月2日フランス電力会社Engie S.A.子会社が保有する西豪州ピルバラ地域でのグリーン水素製造事業(YURIプロジェクト)の持ち分を、条件が充足され次第28%取得することで合意した持分取得契約を締結したと発表した。YURIプロジェクトはENGIEと三井物産のJVが西豪州ピルバラ地域で太陽光由来の電力を用いて水の電気分解でグリーン水素を製造し、窒素肥料メーカーYara International ASAの現地子会社が保有するアンモニア製造設備向けに供給する事業。
https://www.mitsui.com/jp/ja/topics/2022/1244899_13393.html
CO2利活用関連ニュース
出光 使用済みプラスチックリサイクル事業化基本設計開始 2022.9.13
出光興産は、環境エネルギー社が保有する触媒によるプラスチックの接触分解技術HiCOPを用いた出光千葉事業所での使用済みプラスチックを原料とした油化ケミカルリサイクル装置実証検討の結果を踏まえ、今回基本設計実施に関して合意したと発表した。原料となる使用済みプラスチックの調達に関しては、市川環境ホールディングス、前田産業との業務提携検討を行い、2025年度年間2万tの使用済みプラスチックの再資源化商用化を目指すとしている。
https://www.idemitsu.com/jp/news/2022/220913.html
IHI シンガポールISCEとSAF合成技術共同研究を開始 2022.9.15
IHIは、シンガポール科学技術研究庁傘下のISCE2 (Institute of Sustainability for Chemicals, Energy and Environment)と持続可能な航空燃料SAFの合成技術に関する共同研究を開始したと発表した。IHIはISCE2の前身であるICESとメタネーション触媒の共同研究開発に取り組んできており、現在もCO2を原料とした低級オレフィン合成技術の共同研究を推進している。この触媒技術を活用して、CO2と水素からSAF原料となる液体炭化水素合成の技術開発を行うとしている。
https://www.ihi.co.jp/ihi/all_news/2022/technology/1198033_3481.html
日本製鉄 「CO2の高効率利用が可能な藻類バイオマス生産と利用技術の開発」がNEDO委託事業に採択 2022.9.14
日本製鉄は、NEDO公募「カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発/CO2有効利用拠点における技術開発」に、提案した「CO2の高効率利用が可能な藻類バイオマス生産と利用技術の開発」が採択され、9月14日から、広島県大崎上島にて研究開発に着手したと発表した。日本製鉄は、藻類バイオマスの生産と利用の両面から研究開発を行う。生産では製鉄所から排出されるCO2を効率的に藻類に利用させるための培養技術の開発、利用の面では藻類バイオマスを炭材等として製鉄工程に利用する技術開発と藻類の探索を行うとしている。
https://www.nipponsteel.com/news/20220914_200.html
ニュースウォッチ
- 日鉄とJFE、水素製鉄実用化で連携 2022.9.13
- 光でCO2を資源に 希少金属使わず、東工大・関西学院大 2022.9.12
- 鹿島地区で脱炭素化推進 茨城県と三菱ケミカルが協定 2022.9.12
- 川崎市、臨海部を水素・アンモニア利用の拠点に 2022.9.14
- JX石油、CO2回収貯留の米国企業を5億円で買収 2022.9.14
- 東ソー、バイオマス発電に400億円 年50万トンCO2削減 2022.9.15
- 太平洋セメント、CO2回収実証機建設へ 日量2.4t 2022.9.14
- 石炭火力のCO2、建材や燃料に 広島に産学官の研究拠点 2022.9.16
- 福岡県、水素産業集積へワンストップの支援窓口 2022.9.15
- 日本に「ブルー水素」輸出 米センプラ社長が検討表明 2022.9.17