水素・アンモニア・LOHC関連
つばめBHB アンモニアクラッキングの研究開発を開始 2024.8.30
つばめBHBは、JSTの2024年度ALCA-Next(先端的カーボンニュートラル技術開発)事業の「エネルギー変換・地区エネルギー」領域に応募した「欠陥を反応場とする革新的ア ンモニアクラッキング」研究開発が選出されたと発表した。東京工業大学・元素戦略MDX研究センター北野政明教授が代表研究開発者となり、九州大学大学院の椿俊太郎准教授が共同研究者として参画する。
合成燃料関係
出光興産 廃食用油活用バイオ混合燃料での船舶運航試験を実施 2024.9.5
出光興産と出光エナジーソリューションズは、白老油脂、ナラサキ石油、阪神内燃機工業と協力して、バイオ混合燃料による燃料バンカリング船の長期継続運航試験を実施したと発表した。白老油脂が北海道内のセイコーマートなどから回収した廃食用油をFAMEに精製し、出光興産がFAMEとA重油を混合したバイオ混合燃料の品質管理を支援して、2023年9月から2024年6月までの10か月間使用し支障なく運行できることを確認した。使用したバイオ混合燃料は、従来船舶用燃料と比較して約20%のCO2排出削減効果が期待できる。今後、出光は船舶用バイオ燃料の実用化を北海道以外の地域にも拡大し、船舶のCO2排出量削減に貢献していくとしている。
CCUS、DAC関連
INPEX 先進的CCS事業での設計作業等を受託 2024.8.30
INPEXは、JOGMECが公募した「先進的CCS事業に係る設計作業等」に、日本製鉄及び関東天然瓦斯開発と共同で応募した「首都圏CCS事業」が採択されたと発表した。3社は2023年度、日本製鉄東日本製鉄所君津地区及び京葉臨海工業地帯の複数産業を排出源とするCO2の分離回収・輸送・貯留に関するFSを実施した。今年度よりCCSバリューチェーン全体の設計作業や貯留可能性評価を実施するとしている。
三菱重工 先進的CCS事業での設計作業等を受託 2024.9.4
三菱重工は、JOGMECが公募した「先進的CCS事業に係る設計作業等」に7社で共同提案した日本海側東北地方CCS事業構想が採択されたと発表した。事業では、日本製鉄九州製鉄所大分地区及び太平洋セメントグループのデイ・シイ川崎工場から分離回収したCO2を貯留適地候補に船舶で輸送・貯留する。2023年度にCO2分離回収・輸送・貯留のFSを実施した。今回の採択ではCO2分離回収・輸送・貯留のFEED、及び試掘調査などを行う。三菱重工以外の共同参画者は、伊藤忠商事、日本製鉄、太平洋セメント、INPEX、大成建設、伊藤忠石油開発。
運搬・貯蔵、燃焼、利用関係
IHI インドネシア石炭火力発電所でのアンモニア燃焼検討へ 2024.9.2
IHIは、インドネシア国営電力会社PLN Indonesia Power(PLN)、およびインドネシア国営肥料会社Pupuk Kujang(ププック)とともに、PLNグループが保有する商用石炭火力発電所ラブアン火力発電所での、グリーンアンモニアの燃焼実証の実施に向けた検討を行う覚書を締結したと発表した。IHIは発電所の改造検討といったアンモニア燃焼実証に関する技術的検討を担当する。
清水建設 温故創新の森NOVAREで水素畜エネルギーの実証を開始 2024.9.4
清水建設は、自社のイノベーション拠点「温故創新の森 NOVARE」(東京都江東区)で、水素サプライチェーンを活用した水素蓄エネルギーの実証運用を開始したと発表した。敷地外から受け入れた水素を水素吸蔵合金タンクに貯蔵し、必要時に抽出して電力に変換し、NOVARE構成施設4棟の電力エネルギー源として活用する予定だ。産総研と共同開発した太陽光発電の余剰電力で水素製造し水素吸蔵合金に貯蔵する建物附帯型水素エネルギー利用システム「Hydro Q-Bic」を活用する。従来のHydro Q-Bicはオンサイト型設備で、利活用できる水素の量に制約があった。今回、外部から搬入する水素を短時間で取り込む急速充電用水素吸蔵合金タンクを開発し、オンサイト・オフサイト双方からり水素供給に対応できるシステムを構築した。
出資
東京ガス ルクセンブルクの自然系カーボンクレジット創出ファンドに出資 2024.9.2
東京ガスは、自然系カーボンクレジット創出を目的とする「ネイチャー・ベースド・カーボンファンド」に出資すると発表した。出資額は最大2,500米ドルを予定する。東京ガスはeメタンなどの脱炭素化技術の社会実装・拡大を目指していて、移行期の手段としてカーボンクレジットを活用した「カーボンオフセット都市ガス」に取り組んでいる。今回の出資はカーボンクレジットの調達について多様性を進める一環としている。
バイオマスCO2吸収剤開発ベホマル 資金調達を実施 2024.9.2
プラスチックにCO2を吸収させる樹脂添加剤「バイオマスCO2吸収剤」を開発製造販売しているベホマル(滋賀県草津市)は、立命館ソーシャルインパクトファンドより8月に資金調達を実施したと発表した。立命館大学と共同で開発しているバイオマスCO2吸収剤は、プラスチック用添加剤として使用が可能で、添加剤を使用したプラスチックはる常温常圧でCO2を吸収し、80℃以上の熱をかけることでCO2を放出する。ベホマルは、調達した資金を用いて実証実験のための研究開発を実施するとしている。
マーキュリア SOEC方式アンモニア製造技術開発米First Ammoniaに出資 2024.9.5
日本政策投資銀行系の投資会社マーキュリアホールディングスは、米国のグリーンアンモニア製造開発会社First Ammonia(FA)社に数億円を出資すると発表した。FA社は、トプソーと5GW級SOECの供給契約を2022年9月に締結していて、SOECとアンモニア製造装置を組み合わせた高効率プラントの開発を行っている。2023年6月には米国テキサス州ポート・オブ・ビクトリアでのプラント建設計画を発表し、2023年11月にはユニバーとテキサスのプロジェクトを共同で進めていくと発表した。マーキュリアは、今後FA社のプラント開発プロジェクトに投資するファンドを設立し、日本やアジアを中心としたグリーンアンモニアSC構築に寄与してくとしている。
ニュースウォッチ
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