水素、合成燃料、CCUS関連動向      2024.8.10
水素、合成燃料、CCUS関連動向      2024.8.10

水素、合成燃料、CCUS関連動向      2024.8.10

水素・アンモニア・LOHC関連

JERA、デンソー 火力発電所でのSOECと廃熱活用水素生成技術を共同開発へ        2024.8.5

 JERAとデンソーは、デンソーのSOEC型水電解装置を使用し、JERAの火力発電所で廃熱を活用した高効率水素生成技術の共同開発及び共同実証試験を実施すると発表した。電解電力200kWのSOECを使用し、排熱を活用することで水素生成時のエネルギー効率を向上させる。2025年度からJERAの火力発電所内で共同実証試験を実施、将来的には複数のSOECを組み合わせて数千kW級の規模への拡大を目指すとしている。

三菱重工 台湾肥料とアンモニアバリューチェーン構築でMoUを締結    2024.8.7

 三菱重工は、台湾の肥料、化学品生産販売会社である台湾肥料と、発電燃料としてのアンモニアバリューチェーンを構築に関する初期検討を行うためのMoUを締結したと発表した。三菱重工は台湾肥料と協力して、台湾での燃料アンモニアの受入・貯蔵・ハンドリンク・発電所への輸送までのサプライチェーンの必要設備やアンモニア発電の事業性に関する検討を実施する。

合成燃料関係

西部ガス eメタンでベルギー社と包括連携の覚書を締結       2024.8.5

 西部ガスは、ベルギーのエネルギー会社Tree Energy Solutions Blegium社(TES)と、eメタンに関する包括連携の覚書を締結したと発表した。連携覚書に基づき、両者はTES社が海外で推進するeメタン製造プロジェクトへの西武ガスの協力、及び西部ガスによるTES社からのeメタンの調達、国内でのeメタンの導入・活用に向けた協力などを検討していくとしている。

JOGMEC 合成燃料製造事業開発HIF Global社に出資       2024.8.9

 JOGMECは、eメタノール等合成燃料製造事業開発を行っているHIF Global社に出資すると発表した。JOGMECは、HIF Global社が新規発行する株式3,600万米ドル分を、出光興産の米国子会社を通じて取得する。HIF Global社は2022年よりHaru Oniプロジェクトとしてチリ・マガジャネス州でeメタノール及びeメタノールを原料とした合成燃料(eFuel)の製造実証プラントを操業していて、現在世界4カ国でeメタノール及び合成燃料製造事業開発を行っている。出光興産は、2023年4月にHIF Global社と戦略的パートナーシップ協定を締結、2024年5月には同社に1億1,400万米ドルの出資を行ったが、JOGMECの出資により共同出資体制に移行する。JOGMECは今回のHIF Global社への出資を含め、日本国内外でのeメタノール及び合成燃料を含む水素等サプライチェーン構築の推進を支援していくとしている。

CCUS、DAC関連

JFEエンジ CO2分離回収でバイオガス由来CO2の回収実証試験に成功       2024.8.6

 JEFエンジニアリングは、開発したCO2分離回収パッケージ「GX-Marble」の実証試験で、バイオガス発電設備の燃焼排ガスから濃度99.5%のCO2を回収することに成功したと発表した。神奈川県横浜市にあるJバイオフードリサイクルの横浜工場で、食品廃棄物から発生したバイオガスを燃料とするガスエンジン発電の燃焼排ガスよりCO2を回収した。GX-Marbleは、膜分離法と物理吸着法のハイブリッド型CO2分離回収パッケージで、コンテナ1基あたり3トン/日規模の低濃度CO2を低消費エネルギーで高濃度に分離回収する。JFEエンジニアリングは、GX-Marbleの今年度中の商品化を目指すとしている。
JFEエンジニアリングは、GX-MarbleのCO2回収量を20~200トン/日にスケールアップしたプラント型設備「GX-Opal」の開発、及びLNG火力発電設備でのLNG気化時の未利用冷熱を用い、LNG燃焼排ガスからCO2を分離する「GX-Crystal」技術開発を推進している。

Jパワー 豪州CCS事業者と戦略的パートナーシップを検討       2024.8.7

 電源開発(Jパワー)は、豪州のボナパルト盆地及びブラウズ盆地での温室効果ガス貯留鉱区(GHG鉱区)の探査許可を取得したdeepC Store社及びAzuli社と戦略的パートナーシップに向けた共同検討契約を締結したと発表した。Jパワーは、共同検討契約により、10億トンのCO2貯留能力の可能性があるGHG鉱区を共同で開発するプロジェクトに参画する。プロジェクトでは、日本、豪州及び周辺地域のCO2排出源で液化CO2を引き取り、船舶で豪州沖合の浮体式貯留圧入施設(FSI)に輸送し、貯留するバリューチェーンを開発する予定だ。

ニュースウォッチ

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