水素・アンモニア・LOHC関連
豊田通商 欧州でグリーン水素製造・供給と燃料電池車両の提供を行う新会社を設立 2024.7.11
豊田通商は、欧州の子会社がドイツのメッサ―社と、欧州でのグリーン水素の製造・供給と燃料電池車両の提供を行う新会社シンフォニー(SympH2ony GmbH)社を設立したと発表した。シンフォニー社は、グリーン水素離製造・供給から公共バスやトラックなどのFCモビリティの導入までをパッケージ化して提供するとしている。
千代田化工 シンガポールでSEPRA水素利活用プロジェクトの実証を開始 2024.7.12
千代田化工は、シンガポールのPSA社が運営する港湾内コンテナヤードに、シンガポール国外からのSEPRA水素を輸入し、大型燃料電池車へ水素を供給する水素利活用プロジェクトの実証運転を開始したと発表した。国外から水素キャリアであるMCHを運搬し、地上タンクに貯蔵した上で、千代田化工が設置した脱水素触媒充填小型脱水素装置でMCHから水素を取り出す。その後、高純度水素へ精製した上で、燃料電池車に水素を充填する。
千代田化工は、2022年よりシンガポールの南洋理工大学と共同で、SEPRA水素技術を基にした脱水素触媒の改良に関する研究開発を行ってきた。
合成燃料関係
大阪ガス 2025年大阪・関西万博へカーボンニュートラルガスを供給へ 2024.7.8
大阪ガスは、2025年日本国際博覧会協会と、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)会場で使用するカーボンニュートラルガス調達業務に関する契約を締結したと発表した。2024年9月1日から2025年12月31日までの期間、大阪・関西万博会場に、国内の複数e-メタン、バイオメタン製造業者から調達したカーボンニュートラルガスの供給を行う。また、大阪ガスは、会場内でe-メタン製造実証事業でのe-メタンの製造と供給も行うとしている。
ENEOS JALとSAF売買に関する契約を締結 2024.7.12
ENEOSは、日本航空(JAL)と日本でのSAFの売買に関する契約を締結したと発表した。ENEOSは、和歌山製造所での国内SAF製造の検討を進めているが、今回の契約により国外からのSAF調達も含めてJALへの供給を行うことになる。
CCUS、DAC関連
ノリタケ DAC向け多孔質部材を開発 2024.7.8
ノリタケカンパニーリミテドは、DAC用多孔質部材「SUPCA (サプカ) 」を開発したと発表した。SUPCAは、特殊構造有機物にマイクロサイズの無機吸着材を複合させた製品だ。単位体積当たりの吸着材とCO2の接触面積が大きく、吸着材の直径が小さいことで、ビーズ上の吸着材と比較してCO2吸収速度は約1.8倍、また圧力損失が従来品に比べて10倍も少ないことから、CO2回収に必要なエネルギーは2/3程度に抑えることができる。さらに、柔軟性があり加工が容易なことから、さまざまな形状で利用が可能としている。
三菱重工 アルセロール・ミタル ゲント製鉄所でCO2再利用実証試験を開始 2024.7.8
三菱重工は、製鉄大手アルセロール・ミタル、及びベルギーのCO2再利用技術開発を行うディ・カーボン(D-CRBN)社と共同で、アルセロール・ミタルのベルギーにあるゲント製鉄所で、回収CO2をCOに変換する技術の実証試験を開始すると発表した。ゲント製鉄所で実施されている三菱重工のAdvanced KM CDR Processを用いたCO2回収実証試験の適用範囲を拡大し、ディ・カーボン社のプラズマによるCO2をCOに変換する技術を実証する。変換されたCOは、高炉で使用されるコークスや原料炭の一部代替えとして利用されたり、化学品や代替燃料製造の原料に活用する。
運搬・貯蔵、燃焼、利用関係
伊藤忠商事 航空機向け水素燃料電池エンジン開発スタートアップに出資 2024.7.9
伊藤忠商事は、航空機向け水素燃料電池エンジンの開発・製造和行う米国のゼロアビア社に出資を行い、アジアでの販売代理店契約、及び保守整備体制、航空インフラ、水素インフラの構築を共同で推進する覚書を締結したと発表した。ゼロアビア社は、従来のジェット燃料エンジンに比べ、環境負荷が低い水素燃料電池エンジンを開発している。2023年1月、19人乗り航空機に開発エンジンを搭載し、デモフライトを成功させた。2025年に9~19人乗り、2027年に40~80人乗り、将来的に200人乗りの航空機向けのエンジンの認証取得を目指していて、世界複数の主要航空会社からエンジンの予約注文を約2,000基獲得している。
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