合成燃料関係
出光、ENEOS、トヨタ、三菱重工 自動車向けCN燃料の導入と普及に向け検討を開始 2024.5.27
出光興産、ENEOS、トヨタ自動車、三菱重工業は、自動車向け合成燃料(e-fuel)やバイオ燃料などカーボンニュートラル(CN)燃料の2030年頃の導入・普及に向けた検討を開始したと発表した。今後4社は、日本の自動車市場でのCN燃料導入ロードマップや必要諸制度の検討を行い、CN燃料製造に関するFSを行うとしている。
IHI 東邦ガス知多にメタネーション標準機を納入 2024.5.29
IHIは、東邦ガス知多e-メタン製造実証施設向けにCO2とH2からe-メタンを製造するメタネーション標準機を納入したと発表した。シェル&チューブ型反応器によるサバティエ反応で、最大1時間当たり12.5Nm3の合成メタンの製造ができる仕様であるが、東邦ガスでは5Nm3/hでの使用を行う。IHIのメタネーション標準機として初めての商用機であり、製造されたe-メタンが都市ガス原料として利用されるのは国内初となる。
日揮HD 肉汁餃子ダンダダン店舗の廃食用油をSAF原料に再利用 2024.5.31
日揮HDは、レボインターナショナル、SAFFAIRE SKY ENERGYと共同で取り組んでいる国内SAF製造での原料として、NATTY SWANKY HDの子会社であるダンダダンが運営する肉汁餃子のダンダダンの店舗における使用済み食用油の供給を受けることになったと発表した。
CCUS、DAC関連
JCCL CO2分離回収装置を製品化 2024.5.24
九州大学発のスタートアップJCCLは、固体吸収剤を用いた減圧蒸気スイング型CO2回収装置「VPSA1」を製品化したと発表した。VPSA1は、調湿したCO2含有ガスを固体吸収剤に供給しCO2を吸収させ、減圧蒸気を供給することで97%以上の濃度のCO2を1日あたり2kg程度回収する。小スケールでのCO2回収試験やCO2吸収剤の研究・検証用途を想定している。
また、減圧蒸気スイープ型膜分離性能評価装置VSS1も同時に発表した。VSS1はCO2分離膜にCO2含有ガスを流し、透過側を減圧、蒸気供給することで膜の性能を評価する装置だ。DACや排ガスからのCO2回収装置での膜性能評価やCO2回収装置の設計での活用を想定する。
JCCLは九州大学工学研究院 星野友教授の特許技術をコア技術としたスタートアップで、福岡市など公的機関からの支援を受けている。
運搬・貯蔵、燃焼、利用関係
住友ゴム 山梨県とグリーン水素で基本合意書を締結 2024.5.27
住友ゴム工業は、山梨県と、山梨県が取り組んでいるやまなしモデルP2Gシステムによるグリーン水素を利用し、タイヤ製造等で水素エネルギー社会の構築に連携して取り組むと発表した。やまなしモデルP2Gシステムを住友ゴムの福島県白河市にある白河工場に導入し、グリーン水素を活用することで脱炭素化を実現する「脱炭素グランドマスター工場」の実証を行うとしている。
JFEエンジ 水素混焼ガスエンジンコージェネ設備の販売を開始 2024.5.27
JFEエンジニアリングは、水素混焼ガスエンジンコージェネレーション設備JFE-MWM/Hシリーズの販売を開始したと発表した。Hシリーズは、既存の400~800kW級ガスエンジンコージェネレーションJFE-MWMを水素混焼用に改造したもので、最大水素混焼率25%の「水素混焼モード」と「都市ガス専焼モード」の運転モードを搭載している。どちらのモードでも従来都市ガス専焼機と同一出力となっている。JFEエンジは、今後も水素混焼率を上げる開発を継続し、2024年度末には水素混焼率を35vol%以上に高めた設備を商用化するとしている。
三菱重工 水素専焼エンジン実証設備の試験運転を開始 2024.5.29
三菱重工は、グループ会社である三菱重工エンジン&ターボチャージャ(MHIET)が、新たに開発した6気筒500kWクラスの水素専焼エンジンを搭載した発電セット実証設備と、水素トレーラーで搬入する高圧水素ガスを減圧して発電セットに供給する水素供給設備が完成し、試験運転を開始したと発表した。MHIETはこれまで産総研福島再生可能エネルギー研究所に、レシプロガスエンジンを改良した単気筒エンジンを設置し、水素100%での安定燃焼技術を確立しているとしている。
ニュースウォッチ
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