水素・アンモニア・LOHC関連
日揮HD マレーシアでのグリーン水素/MCH製造プラントのFEEDを受注 2024.4.2
日揮HDは子会社である日揮グローバルを通じて、ENEOSと住友商事がマレーシアで計画を推進するグリーン水素製造プラントとMCH製造プラントに係る基本設計役務(FEED)を受注したと発表した。マレーシア・サラワク州で、ENEOSと住友商事が現地州政府傘下企業SEDCエナジーと共同で推進する、再生可能エネルギー電力を用いて、グリーン水素を年90,000トン規模製造するプラントと、水素をMCHに転換するプラントに係る基本設計を行う。
電源開発 英ヤムナ社とグリーン水素/アンモニア事業開発検討で覚書を締結 2024.4.2
電源開発(Jパワー」)は、英国に本社のあるヤムナ社と、グリーン水素/アンモニア事業開発の共同検討に係る覚書を締結したと発表した。ヤムナ社は、モロッコ出身のアブデラジズ・ヤトリビとイスラエル出身のガル・ボジンによって2022年に設立されたグリーン水素、グリーンアンモニア事業開発、投資を手掛けるスタートアップだ。Jパワーは、ヤムナ社が取り組んでいる案件や新規プロジェクトについて、共同で開発・投資の検討を進めていくとしている。
トクヤマ MgH2の量産を開始 2024.4.3
トクヤマは、バイオコーク技研と共同で、水酸化マグネシウム(MgH2)の量産を開始したと発表した。MgH2は加水分解することで貯蔵している水素を生成する高密度の水素貯蔵物質だ。常温・常圧下で化学的に安定で次世代水素キャリアとして期待されている。トクヤマは、徳山製造所に水素化反応器を導入し、苛性ソーダを製造する際に生成される水素をマグネシウムに吸着させることでMgH2の製造を行う。年間30トンの生産を目標にする。
日立造船 下水汚泥ガス化による水素製造プロセス開発で産総研理事長賞を受賞 2024.4.4
日立造船は、産総研との共同研究テーマ「下水汚泥からの水素製造プロセスに関する研究」が、産総研の「理事長賞2023」を受賞したと発表した。消化処理を通過しない下水汚泥を直接ガス化し、水素などを主成分とする燃料ガスに転換する研究を行っている。課題の一つは、ガス化の際、タールが排出され配管を詰まらせることだ。開発ではタールの改質機能を持つ天然鉱物を媒体とした循環流動床を開発し、連続した安定運転を可能にした。国内では、ドライベースで年間約230万トンの下水汚泥が発生し、エネルギー利用率は26%に留まり、消化汚泥の処理が課題となっている。
合成燃料関係
日本ガス協会 クリーンガス証書制度の運用を開始 2024.3.21
日本ガス協会は、eメタンやバイオガスなど燃焼しても大気中のCO2が増えないとみなせる価値(環境価値)を証書として移転可能にする「クリーンガス証書制度」を4月1日から実運用すると発表した。制度は、eメタンなどの製造設備認証と、設備で製造されたガス量の認証の2段階手続きを経て、クリーンガス証書評価委員会(IEEJ)が認証機関、日本ガス機器検査協会(JIA)が発行事業者として「クリーンガス証書」を発行する。日本ガス協会は、クリーンガス証書制度を通じ、都市ガスでのeメタンやバイオガスの普及を目指すとしている。
レンゴー Biomaterial in Tokyoを子会社化 2024.4.3
レンゴーは、Biomaterial in Tokyo(bits)の発行済み株式の60%を取得し、子会社化したと発表した。bitsは微生物や酵素を用いる技術を研究しているバイオベンチャー企業であり、非可食性バイオマスによる糖類やバイオエタノール、SAFなどを生産する技術を保有している。レンゴーは子会社である大興製紙を通じて、bitsと第二世代バイオエタノールの生産実証事業を実施している。
CCUS、DAC関連
三井物産 UBE三菱セメント、レゾナックとマレーシア・日本間CCS共同検討で覚書を締結 2024.4.2
三井物産は、UBE三菱セメント(MUCC)およびレゾナックと、三井物産がマレーシア国営石油会社などと共同で開発を進めているマレーシア沖のCO2貯留サイトでのCCSバリューチェーン構築共同検討に関する覚書を、それぞれと個別に締結したと発表した。MUCCは宇部セメント工場、レゾナックは大分コンビナートで排出されるCO2の分離・回収と液化・貯蔵を行い、三井物産が液化CO2の海上輸送とマレーシア沖での地下貯留を行うための技術および経済的検証を行う。三井物産は。MUCC、レゾナックのほかにも複数の企業と個別にCCSバリューチェーン構築に関する共同検討を進めている。
JERA ペトロナス社とCCSバリューチェーン構築で共同検討 2024.4.2
JERAは、マレーシアの国営エネルギー会社ペトロナスの子会社であるペトロナスCCSソリューションズ(PCCCS)社との間で、日本国内で排出するCO2の分離・回収、マレーシアへの海上輸送、貯留のFS実施に関する合意書を締結したと発表した。ペトロナスはマレーシアで複数のCCS事業の検討を進めている。JERAはCCSバリューチェーン全体を対象に、事業実現可能性について検討を進めていくとしている。
運搬・貯蔵、燃焼、利用関係
IHI JERA商用石炭火力発電機でのアンモニア20%混焼実証を開始 2024.4.1
IHIは、NEDOとJERAと共に、JERA碧南火力発電所での大型商用石炭火力発電機4号機に、燃料としてアンモニアを20%混焼する実証試験を開始したと発表した。2024年6月までアンモニアへの燃料転換によるボイラの収熱特性や排ガスなどの環境負荷特性を評価し、2025年3月までに社会実装に向けた火力発電での燃料アンモニア利用技術の確立を目指すとしている。
ニュースウォッチ
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