水素・アンモニア・LOHC関連
東洋エンジ アンモニア原料小型水素製造装置で覚書を締結 2024.4.24
東洋エンジニアリングは、日本精線、中部電力、中部電力ミライズと共に、アンモニアを原料として水素を製造する小型アンモニアクラッキング装置の実用化を目的とした共同検討に関する覚書を締結したと発表した。東洋エンジニアリングと日本精線はこれまでアンモニアから水素を製造するための小型装置の開発に取り組んでいた。今回、中部電力と中部電力ミライズが参画し、小型アンモニアクラッカーに関する市場調査や経済性評価を実施し、実用化に必要な技術要件を検討するとしている。
IHI 北海道苫小牧地域でのアンモニアサプライチェーン構築を共同検討 2024.4.25
IHIは、北海道電力、北海道三井化学、丸紅、三井物産、苫小牧埠頭と共同で、北海道苫小牧地域を拠点としたアンモニアサプライチェーン構築に向けた共同検討を開始したと発表した。苫小牧地域はCCS事業や水素サプライチェーン構築に関する検討が進んでいる。水素キャリアのひとつであるアンモニアの貯蔵、海上輸送拠点としての整備、および、火力発電所や産業での利活用について関係企業等との協力も行っていくとしている。
三菱重工 SOECデモ機が稼働を開始 2024.4.25
三菱重工業は、兵庫県高砂市にある高砂製作所に整備している高砂水素パーク内で、固体酸化物水蒸気電解「SOEC」デモ機の運転を開始したと発表した。デモ機は、400kW容量で約500本のセルからなるカートリッジを複数台搭載したモジュールで構成される。モジュール電解効率は3.5kWh/Nm3であった。高砂水素パークでは2023年9月にハイドロジェンプロ社のアルカリ水電解装置を稼働している。今後、MWクラスのSOECシステムの実証設備を数年内に設置する予定で、アニオン交換膜(AEM)水電解装置、メタン熱分解方式といった特性の異なった水素製造装置の製品化に向けた実証を進めていくとしている。
合成燃料関係
大阪ガス 韓国SK E&S社とe-メタンなど共同研究を開始 2024.4.24
大阪ガスは、韓国のエネルギー事業者SK E&S社と、e-メタンの利活用を含むカーボンニュートラルに関する共同検討の契約を締結したと発表した。DaigasグループとSK E&S社は、これまでもLNG調達での協業や都市ガス事業での情報交換などで信頼関係を築いてきた。共同検討では、SK E&S社でのe-メタン利活用や水素、アンモニア、バイオガス等の新エネルギー分野に関する検討を実施するとしている。
CCUS、DAC関連
レゾナック 大分コンビナートでのカーボンリサイクル事業調査に参画 2024.4.25
レゾナックは、2024年3月にNEDOに採択された「大分コンビナートにおける産業間連携によるカーボンリサイクル事業の実現可能性調査」に参画すると発表した。石油コンビナート高度統合運営技術研究組合から再委託された。レゾナックは主にカーボンリサイクル製品や製造技術の選定を実施する。
運搬・貯蔵、燃焼、利用関係
IHI 出光徳山事業所ナフサ分解炉でのアンモニア燃焼技術を実証 2024.4.26
IHIは、IHIプラントと共同で、出光興産徳山事業所内の商業用ナフサ分解炉にアンモニア専焼バーナの提供およびアンモニア中間供給設備の設置工事を行い、既存燃料の2割超をアンモニアに切替えて燃焼する実証を2月に実施したと発表した。実証結果は、アンモニア混焼でも安定した燃焼を確認するとともに、排ガス中のNOxを排出規制値以下まで低減できたとしている。
ニュースウォッチ
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