水素・アンモニア・LOHC関連
豊田通商 中部圏水素・アンモニア社会実装推進会議とSC構築に向け相互協力 2024.11.18
豊田通商は、中部圏水素・アンモニア社会実装推進会議と、中部圏で水素やアンモニアなどのサプライチェーン構築を目指す企業が、相互協力に関する基本合意書を締結したと発表した。合意内容には、水素やアンモニア等の需要・供給の積極的推進、需要・供給調査協力、サプライチェーン構築の実現などに努力することが含まれている。締結企業は、トヨタ自動車やデンソー、アイシンなど自動車関連企業のほか、出光興産、JERA、中部電力、東邦ガスなど20社となっている。
カナデビア 水電解スタック量産工場を山梨県に建設へ 2024.11.19
カナデビアは、固体高分子(PEM)型水素発生装置の水電解スタック量産工場を、総投資額約80億円をかけて、山梨県都留市に建設すると発表した。新工場は、山梨県都留市厚原地内の新工業団地に建設予定で、生産能力は年産1GW(電解効率5kWh/Nm3として製造水素換算で年間157,000トン)となる。2025年に設備設計に着手し、2028年度末までに完成、操業開始を目指すとしている。
東洋エンジ インドネシア・アチェでのグリーンアンモニア事業でJV設立に向けた契約を締結 2024.11.19
東洋エンジニアリングは、インドネシアの肥料公社ププックインドネシア(PIHC)および伊藤忠商事と、インドネシアでのPIHC傘下のPIM社保有の既存アンモニアプラントに水電解装置を併設し、グリーン水素を供給し、グリーンアンモニアを製造する事業の合弁会社(JV)設立に向けた株主間契約書(SHA)を締結したと発表した。東洋エンジニアリングが、2000年代に設計・建設したPIM社の既存プラントの製造能力を活かし、グリーンアンモニアを製造する。製造されたグリーンアンモニアは、伊藤忠商事が船舶燃料として調達し、バリューチェーンを構築することを目指す。東洋エンジニアリングは2024年8月よりFEEDを開始していて、SFAに基づき2024年度内にJVを設立、2025年前半のFID、2027年頃の生産開始を目指すとしている。
合成燃料関係
ENEOS ACT FOR SKYがシンポジウムを開催 2024.11.20
ENEOSは、2024年12月2日に、羽田空港において「ACT FOR SKYシンポジウム~未来の空を拓く、国産SAFの最前線~」を開催すると発表した。ACT FOR SKYは、SAFの国内サプライチェーン構築と普及を通じてカーボンニュートラルな空の実現を目指す取り組みとして、2022年に16社の参画社から開始し、現在45社・団体が活動している。ENEOSは、和歌山製造所でSAF製造の検討を進めていて、シンポジウムでは国産SAFの最新状況や課題について発信する。
JAL 国産SAF原料に規格外ココナッツを活用 2024.11.22
日本航空は、日本グリーン電力開発と、国産SAFの原料として食用に適さないココナッツ(規格外ココナッツ)を活用し、SAF製造事業の商業化を目指す覚書を締結したと発表した。ココナッツは全世界で年間7,000万~1億トンが生産され、その内30%が未成熟や発芽などの規格外ココナッツとして利用されていない。日本グリーン電力開発は、2018年よりインドネシアで規格外ココナッツを原料としたSAF製造に取り組んでいて、2030年頃までには規格外ココナッツを原料とするSAFの実用化が見込まれている。JALと日本グリーン電力開発は、国産SAFのサプライチェーン構築に取り組み、規格外ココナッツを原料とする国産SAFの商用化を目指すとしている。
CCUS、DAC関連
JOGMEC インドネシア・タングーLNGプロジェクト拡張開発計画FID 2024.11.22
JOGMECは、インドネシア・西パプア州タングーLNGプロジェクトが、総額70億米ドルとなる拡張開発計画の最終投資決定(FID)を実施したと発表した。計画では、天然ガス生産量を約3兆ft3増加させることを目的とし、アジア諸国へのエネルギーの安定供給を目指す。既存の施設を活用し、ウバダリガス田の開発、CCUS、コンプレッサー設置によるガス送圧能力の増強を行う計画だ。計画でのCCUSは、回収CO2を用いてEGRを行う。
プロジェクトには、オペレーターとしてbp、三菱商事とINPEXの合弁会社MI Berau、中国海洋石油公司(CNOOC)、JX石油開発とJPGMECの合弁会社日石ベラウ石油開発などが参画している。
千代田化工 コスモ石油向けCO2分離回収設備FS業務を受注 2024.11.22
千代田化工建設は、コスモ石油よりコスモ石油千葉製油所でのCO2分離回収設備FS業務を受注したと発表した。コスモ石油が他6社と共同でJOGMECのCCS事業に採択された「東京湾域の複数産業から排出されるCO2を対象とした海外CCSバリューチェーン構築の実現可能性調査」では、CO2液化・貯蔵・出荷の各種設備設計検討、コスト試算と課題抽出、実現可能性検証などを実施予定だ。
運搬・貯蔵、燃焼、利用関係
関西電力 商船三井と液化水素運搬船を共同検討 2024.11.19
関西電力は、商船三井と、液化水素運搬船の共同検討に関する覚書を締結したと発表した。液化水素サプライチェーン構築での海上輸送に係る検討で、発電事業者と海運会社が覚書を締結するのは初の事例となる。両社は、覚書に基づき、最適な船舶や運行、安全性などに関する調査・検討を行うとともに、関連した国際法令規制などの分析も行うとしている。
ニュースウォッチ
- JX石油開発、マレーシアのガス田掘削に1000億円超 2024.11.15
- 日本、石炭火力削減でG7最下位 アンモニア転換に活路 2024.11.18
- 三井住友海上、CO2地下貯留で専用保険 商社など向けに 2024.11.18
- 北海道電力、石炭火力のCO2削減 アンモニア混焼で 2024.11.19
- 豪水素事業に陰り、関電や川重も見直し 2024.11.19
- 西部ガス、合成メタンの実証設備着工 コスト低減策探る 2024.11.20
- 日鉄エンジ、CCSの基本設計を受注 三菱商事などから 2024.11.22
- コスモ石油、航空燃料SAF工場「廃食油調達にメド」 2024.11.22