11月9日、日産自動車の2022年度第2四半期の決算発表が行われた。これに前後して日産系サプライヤー各社の決算も発表されている。ここでは、日産自動車、及び、日産系主要部品メーカーの売上高、および、営業利益をグラフ化してみていく。
日産自動車
販売台数
コロナウイルスによる販売減少、及び、半導体不足による生産制限による販売減少などの影響より、2022年度第2四半期の販売台数は前年同期比21.6%減の156万9千台となった。
一番落ち込みが大きいのは中国で、半導体不足の影響のほか、コロナウイルスによる都市封鎖により生産、消費が落ち込み、前年同期比30%減の54.6万台の販売となった。
また、北米も半導体不足の影響で在庫がひっ迫した結果、販売台数が減少し、前年同期比25%減の45.1万台となった。
日本に関しては、販売が回復し前年同期比プラス10%増の11.6万台の販売となった。
売上
販売台数は、前年同期より減少しているものの円安の影響により、2022年度2Qの売上高は、前年同期から7,153億円増加の4兆6,620億円となった。
営業利益
営業利益は、前年同期から175億円増加し、1,566億円となった。売上高営業利益率は3.4%。
原材料価格の高騰影響は1,228億円、規制対応などその他の要因が1440億円あり、計2,670億円の減収要因となった。これを、為替変動影響から939億円の増益、インセンティブ削減やコネクテッドサービスによる増収などにより1,906億円の増収要因となった。
日産系列主要企業
ユニプレス
米州、欧州、日本での赤字幅減少。特に米州は前年同期が▲2,245百万円であった営業損失が、▲89百万円まで減少。一方、中国含むアジアは同1,042百万円から163百万円に利益幅を下げた。原価低減が進み、設備投資一段落してキャッシュフローは改善した。
河西工業
自動車生産制約の影響が減少し、売上高は前年同期比2.2%増の76.7十億円。原材料費・物流費・人件費高騰、及び、新機種立ち上げ費用増により、北米でのセグメント損失は▲8,615百万円(前年同期▲4,597百万円)となった。
ヨロズ
生産量に合わせて「寄せて止める」生産体制を徹底したことにより、営業利益は前年同期95.7%増の542百万円を確保した。日本は海外からのロイヤルティー収入増加で、前年同期比1099百万円増の977百万円となった。
パイオラックス
コロナ禍での顧客からの受注減少により、売上高は前年同期比1.1%減の27,707百万円。減収による限界利益減少、資材・燃料費高騰により自動車セグメントの利益は、前年比36.8%減の2037百万円となった。
ユニバンス
顧客の生産調整の影響を受け、売上は前年同期比2.5%減の23899百万円。利益は資材高騰の影響も加わり同83.4%減の321百万円。地域セグメントでは、北米、日本が欠損となり、北米▲156百万円、日本▲68百万円。これをアジアの営業利益513百万円でカバーした。