プラスチック関連動向 2024.8.9
プラスチック関連動向 2024.8.9

プラスチック関連動向 2024.8.9

プラスチック、原料

DIC ULMポリイソシアネートを日本市場に投入         2024.8.1

 DICは、100%子会社でイタリアのポリマーメーカーであるSapici社の超低フリーモノマー(ULM)ポリイソシアネート「POLURGREEN」シリーズを、8月1日より日本市場で販売を開始したと発表した。ジイソシアネートモノマーの残留濃度を0.1%未満まで抑えた環境対応製品で、2023年8月より強化された欧州REACH規制新基準にも対応している。

製品

NiKKi Fron リサイクルPTFEを上市 2024.7.29

 NiKKi Fronは、リサイクル材を使用した環境配慮型PTFEの新製品「SustainaFron」を市場投入すると発表した。2024年特許を取得した水平マテリアルリサイクル可能なPTFE樹脂で、社内の加工工程から出る切削屑を半導体グレードに求められるクリーンな環境下で回収から成形までを行う。パートナー企業の協力のもと、2024年10月より市場投入するが、NiKKi Fron長野工場敷地内に2025年竣工予定の製造工場を新設する。

積水化成品 機能性ポリマー製品群を拡充       2024.8.5

 積水化成品は、機能性ポリマー製品群に溶液重合を用いたポリマー材料を加え、「Fluxflow」というブランド名でラインアップを拡充したと発表した。Fluxflowは、分散剤やバインダー用途に使用されるワックス状ポリマーだ。フッ素系界面活性剤を用いることなくPTFE粒子の高濃度に水分散することができ、PFAS規制に対応する。

M&A・出資

伊藤忠商事 タキロンシーアイにTOB開始       2024.8.5

 伊藤忠商事は、100%出資の合同会社APUと共同で、タキロンシーアイの公開買い付けを開始したと発表した。伊藤忠商事によると、タキロンシーアイが属する業界は競争環境が激化していて、持続的に成長していくためには既存のオーガニックな成長戦略に加えて、伊藤忠グループの経営資源を活用した非オーガニックな事業拡大が必要としている。伊藤忠商事はタキロンシーアイの株式の55.49%を、伊藤忠プラスチックは0.20%を所有している。
 タキロンシーアイは、伊藤忠商事によるTOBについて賛同の意見表明をしている。

体制

積水化学 半導体製造工程用UVテープ生産能力増強         2024.7.25

 積水化学工業の高機能プラスチックスカンパニーは、埼玉県蓮田市にある武蔵工場で製造している先端半導体製造工程に使用される高接着易剥離UVテープ「SELFA」の生産能力を増強するとともに、半導体関連材料の評価・分析が可能な研究開発拠点を台湾に新設するすると発表した。投資総額は約50億円で、武蔵工場生産増強設備稼働は2027年上期、台湾半導体材料R&D拠点は2025年4月の稼働を予定する。

日本ポリエチ HDPE製造設備1系列を停止へ  2024.7.29

 日本ポリエチレンは、岡山県倉敷市にある水島工場の高密度ポリエチレン製造設備2系列のうち1系列を停止すると発表した。アジアでのPE製造設備の新設・増設による競争激化に対応する。停止設備は、スラリー法によるHDPE製造設備で年間生産能力3.1万トンを有している。停止時期は2025年5月を予定している。

三井化学 大坂石油化学エチレンプラントの生産再開延期         2024.8.1

 三井化学は、100%子会社である大坂石油化学のエチレンプラントの生産再開を延期すると発表した。定期修理のため生産を停止していたが、プラント蒸気系で不具合が発生し補修が必要となったためとしている。

日本ゼオン インドでの合成ゴム製品技術サポートを充実         2024.7.31

 日本ゼオンは、インドでの合成ゴム製品技術サポート機能を拡充したと発表した。インドのグループ企業ZAIN社に技術サポートスタッフを派遣し、市場ニーズに迅速に対応する。日本ゼオンのエラストマー製品技術サポート拠点は、インドを含めて世界6拠点体制となる。

日本ゼオン 10月1日にZSポリマーを吸収合併 2024.8.1

 日本ゼオンは、2024年6月12日に公表した住友化学との合弁会社でS-SBRの研究開発・販売を行うZSポリマーの吸収合併を10月1日に行うと発表した。9月30日付で住友化学より株式を取得し100%子会社としたうえで、簡易合併を行う。ZSポリマーは解散する。

日本触媒 インドネシアSAP製造設備増設へ     2024.8.2

 日本触媒は、インドネシア子会社NSIで製造している高吸水性樹脂(SAP)の製造設備を増設すると発表した。人口増加が続くアジアでの市場伸長に対応する。NSIでは2023年4月にSAPの原料であるアクリル酸の製造設備を年間10万トン増強し、年間製造能力24万トンとなっている。アクリル酸からSAPを一貫生産するために、投資金額約110百万ドルをかけてSAP制生産能力を年間5万トン増強する。NSIでのSAP生産能力は既存設備と合わせて14万トン/年となる。2027年7月の商業運転開始を目指す。

積水化学 CPVC樹脂製造子会社 インド支店を開設         2024.8.8

 積水化学工業の環境・ライフラインカンパニーは、海外グループ会社で塩素化塩化ビニル(CPVC)樹脂の製造とコンパウンドを行うSEKISUI SPECIALTY CHEMICALS (THAILAND)(SSCT)がインド支店を開設したと発表した。インドやアジア、中東で、建築物に使用される配管がCPVC製に置換される動きに対応したものとしている。

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