研究
エプソン 東北大学にサスティナブル材料共創研究所を設置 2023.8.31
セイコーエプソンは、東北大学片平キャンパスに「サスティナブル材料共創研究所」を開設したと発表した。古紙や衣類、木材から解繊した繊維を使い、バイオプラスチックや再生プラスチックに関する技術開発研究を加速するとしている。
住友ゴム 890ナノ秒で微粒子と高分子の動きを確認 2023.9.5
住友ゴムは、東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系 佐々木裕次教授、茨城大学大学院理工学研究科物質科学工学 倉持昌弘助教らと共同で、タイヤゴム中のフィラーであるカーボンと高分子の動く挙動を世界最高速度となる890ナノ秒の時間分解能で計測することに成功したと発表した。従来の技術では微粒子と高分子それぞれの成分の動きについて高精度で高速度な同時計測する技術は確立されていなかった。ナノ秒レベルの時間分解能での分子の動きを把握することで、ゴムの劣化などの構造と機能の関係を探るカギになるとしている。
プラスチック、原料
ダイセル バーチャルで高分子を生成する技術を開発 2023.8.29
ダイセルは、統計数理研究所と共同し、原理的に合成可能な高分子をバーチャルで生成する仮想高分子生成モデル「SMiPoly」を開発したと発表した。SMiPolyには22の重合反応ルールが実装されていて、市販の原料モノマーを入力することで、自動的に適用可能な反応様式が選定され、バーチャルに高分子が重合される。ダイセルはSMiPolyとAIを組み合わせることでマテリアルズインフォマティクス(MI)による新材料創製にかかる時間コストを削減できるとしている。
日本ゼオン マイクロ波によるエラストマー製造の実証開発を開始 2023.8.30
日本ゼオンは、マイクロ波化学と、マイクロ波プロセスを適用したエラストマー製造事業の実証開発に関する契約を締結したと発表した。日本ゼオンは2022年までにマイクロ波を利用してエラストマーを製造するプロセスによって経済性及び生産性を改善するPoCを行ってきた。今回の契約を基に実証開発を進め2027年度の社会実装を目指すとしている。
リサイクル
三菱総研 再生プラのマッチングアプリを開発へ 2023.8.28
三菱総研は、「再生プラスチックのマッチングツールの開発および活用実証」プロジェクトが内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)に選定されたと発表した。三菱総研はこれまで再生プラの需要と供給のマッチングを促すツールの検討、および簡易実証を実施してきた。プロジェクトではこれまでの取り組み成果を活用し、マッチングアプリを開発し、廃プラ回収事業者と再生プラ供給事業者のマッチングの可能性やトレーサビリティツールとの連携を検討する。
三井化学 ベッドマットレスPUのケミカルリサイクル実証事業を開始 2023.9.4
三井化学はパラマウントベッド、リサイクル業者リバーと共同で、ベッドマットレスに含まれるポリウレタン(PU)のケミカルリサイクルに向けた実証事業を開始すると発表した。環境省の「プラスチック等のリサイクルプロセス構築及び省CO2化実証事業」に採択されたもの。三井化学は回収PUの低炭素なケミカルリサイクル技術開発、および、再生ポリオールの事業化の検討を行う。
三洋化成 リサイクルPET樹脂含有トナーバインダーを開発 2023.9.4
三洋化成は、使用済みPET樹脂を利用したトナーバインダーを開発したと発表した。トナーバインダーには比較的分子量が低い非晶性ポリエステル樹脂が使用されている。PET樹脂は超高分子量体で結晶性であるため、トナーバインダーとしては不適合であった。三洋化成はリサイクルPET樹脂の特性を変換し、高いトナー性能を維持したままPET樹脂を50%以上含有したトナーバインダーを開発した。
ニュースウォッチ
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