研究
DIC、東レ、ダイセル 水素細菌によるCO2とH2利用技術開発がNEDO GI事業に採択される 2023.8.4
DIC、東レ、ダイセルは、双日、電力中央研究所、Green Earth Institute(GEI)と共同でNEDO GI基金事業に応募した「水素細菌によるCO2とH2を原料とする革新的なものづくり技術の開発」プロジェクトが採択されたと発表した。DIC、東レ、ダイセル各社は、水素菌によるバイオ化製品の生産プロセスの開発・実証などを行う。
プラスチック、原料
日本ポリプロ PP製造設備を1系統停止へ 2023.7.26
日本ポリプロは、四日市工場のポリプロピレン製造設備の1系列(年生産能力8万トン)について、2024年3月をめどに停止すると発表した。収益力強化のためとしている。日本ポリプロについては8月3日にメタロセン触媒による高性能PPの増産の報道がされている。
三井化学 シンガポールで機能性エラストマー「タフマー」の新プラント起工式を開催 2023.8.1
三井化学は、シンガポールにある子会社が高機能エラストマー タフマーの新プラント起工式を7月28日に開催したと発表した。タフマーは、メタロセン触媒を使用して重合したα-オレフィン共重合体エラストマーの登録商標で、様々なプラスチックの改質剤などに使用されている。シンガポール・ジュロン島に既存生産能力に50%能力拡張となる年12万トンの新プラントを2024年度中に建設する予定だ。
レゾナック 大分エチレンブランドの原料の一部をバイオマス化へ 2023.8.3
レゾナックは、大分県大分市にある大分コンビナートのエチレンプラントで原料の一部をバイオマス原料に置き換えることを検討していると発表した。大分コンビナートは、持続可能な製品の国際的認証制度ISCC PLUS認証を取得し、バイオマス原料を使用する製品群・誘導品に対して、マスバランス方式によるバイオマス原料由来製品としての販売が可能となった。レゾナックは2023年5月に川崎事業所で、プラスチック原料となる水素、アンモニア、アクリロニトリルでのISCC PLUS認証を取得している。
ENEOS サントリーとサステナブルPET樹脂のサプライチェーンを構築へ 2023.8.7
ENEOSは、サントリーHD、三菱商事と共同で、バイオパラキシレン(バイオPX)を原料としたサステナブルPET樹脂のサプライチェーン構築について合意したと発表した。PET樹脂のバイオ化はエチレングリコールについては行われてきたが、原料の70%を占めるテレフタル酸(PTA)については行われていなかった。ENEOSは水島製油所で使用済み食用油などを用いたバイオマス原料からマスバランス方式によりバイオPXを製造し、PTAのバイオ化を実現する。
リケンテクノス TPEコンパウンドの生産設備を増強 2023.8.9
リケンテクノスは、三重県亀山市にある三重工場の熱可塑性エラストマー(TPE)コンパウンド生産設備の増強をすると発表した。TPEは自動車用部品用途を中心にゴムの代替材料として需要が増加している。2025年冬の稼働を予定する。
三井化学 ポリウレタンディスバージョンの生産能力を増強 2023.8.9
三井化学は子会社の三井化学エムシー清水工場にあるポリウレタンディスバージョン(PUD)タケラックの生産能力を増強すると発表した。PUDはモノマテリアル食品包装のバリアーコーティング材として使用されている。2025年6月の運転開始を予定し、国内のPUD生産能力は2倍になる。
適用
NECプラットフォームズ セルロース含有生分解性プラがイカ釣り用エギに適用 2023.7.25
NECプラットフォームズは、非食性セルロースを約50%含有したバイオマスプラ「NeCycle」が、釣り具メーカー ヤマリアのイカ釣り用餌木「エギ王SEARCH」の背びれの一部に使用されたと発表した。海洋環境で数年をかけてゆっくりと分解していく長期分解性があるとしている。
日本ゼオン 大型ディスプレイ用光学フィルム製造ラインを増設 2023.8.4
日本ゼオンは、福井県敦賀市にある敦賀工場でTV用光学フィルム「ゼオノアフィルム(ZeonorFilm)」製造ラインの設備の増設が完了したと発表した。ゼオノアフィルムはシクロオレフィンポリマーを溶融押出により製造される光学フィルムで、ディスプレイの視野角補正や反射防止機能用途に使用される。増設ラインは世界最大幅となる2,500mm幅生産ラインで、敦賀工場では2系列目となり、敦賀工場の生産能力はこれまでの2倍となる10,000万m2となった。日本ゼオンのディスプレイ向け位相差フィルムの生産能力は他工場あわせて21,900万m2となる。
東レ 世界最高レベルのミリ波吸収フィルムを開発 2023.8.4
東レは、5G通信などに使用されるミリ波帯の電磁波を高効率で吸収するミリ波吸収フィルムを開発したと発表した。開発ミリ波吸収フィルムは誘電率の異なるナノ層を交互に積層したもので、99%以上のミリ波吸収性能を有しながら、従来品に比べ厚さで1/5、重量比1/10の薄膜、軽量を実現した。
三菱ケミカル バイオマス原料食品包装ストレッチフィルムを販売開始 2023.8.8
三菱ケミカルグループは、バイオマス原料を使用した食品包装用ストレッチフィルム「ダイアラップB10」の販売を4月より開始し、イオン九州の生鮮食品の包装材として採用されたと発表した。ダイアラップB10は、原料の10%を植物由来のバイオマスポリエチレンに置き換えた製品。同用途のポリ塩化ビニルラップと比較して21%のCO2削減効果を見込むとしている。
リサイクル
三井化学 軟包装フィルムの水平リサイクルを共同で実証へ 2023.8.2
三井化学は、凸版印刷と三井化学のグループ会社三井化学東セロと共同で、印刷済みOPPフィルムを元の軟包装フィルムに水平リサイクルする実証試験を8月より開始したと発表した。三井化学は2022年5月より軟包材フィルムの再生に関する取り組みを「RePLAYER」として開始した。その後、凸版印刷、三井化学東セロが参画し、2023年度の計画として凸版印刷で発生するOPフィルム廃材を、三井化学が回収・印刷除去・造粒し、三井化学東セロがOPPフィルムとして再生する。2025年の社会実装を目指すとしている。
住友理工、住友ゴム、住友電工 廃棄物のリサイクルに関する共同開発に参画 2023.8.3
住友ゴムと住友電工は、住友理工が米国のバイオ技術会社ランザテックと2022年11月に締結したリサイクル技術の共同開発に参画すると発表した。3社はランザテック社が保有する「微生物による生合成技術」を活用し、ゴム・樹脂・ウレタン・金属などの廃棄物からイソプレンなど新たなゴム原料を製造する技術開発を行い、サーキュラーエコノミーの実現を目指すとしている。
ポリプラスチック リサイクル新事業を開始 2023.8.3
ポリプラスチックスは、エンプラの100%循環化を目指す取り組み「DURACIRCLE リコンパウンディング・サービス」を日本国内で開始したと発表した。リコンパウンディング・サービスは、従来のリサイクルとは異なり、エンプラでは困難とされる「水平リサイクル」への適用を目指していて、マテリアルリサイクルに必要な認証取得の支援を行うとしている。
事業
日本モリマー マクセル欧州子会社の射出成型事業を譲り受け 2023.8.1
日本モリマーは、マクセルのイギリスにある欧州子会社よりイギリス・シュロップシャー州テルフォードにある射出成型事業の株式85.1%を譲受し、マクセルと合弁会社として事業を開始すると発表した。日本モリマーは1980年に創業、FRPや射出成型などプラスチック関係事業30社でグループを形成していて、日本モリマーはM&Aで事業拡大を図ってきた。
ニュースウォッチ
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